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KDDI、SAP SuccessFactorsを採用しジョブ型人事制度へのシフトを推進 日本IBMが支援

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)とSAPジャパン株式会社は9日、KDDI株式会社が、クラウド型タレントマネジメントシステム「SAP SuccessFactors」を採用したと発表した。新たな人事制度を推進するための「タレントマネジメントシステム」として、4月より利用開始されている。利用対象者数は、KDDIプロパー全社員、約1万7000名の規模となる。

 KDDIでは現在、KDDI版ジョブ型人事制度の導入などを進めており、新制度の運用を支援するITには、迅速かつ柔軟に利用開始できることや、将来の人事業務高度化に円滑に対応できることが求められていたという。さらに経営層から一般社員まで、すべての人員が活用し定着させるためには、新システムを使いこなすことが重要であり、それを支援できるパートナーが必要とされていたとのこと。

 今回、タレントマネジメントシステムとしては、優先度の高い業務から段階的に短期間で利用を開始できることや、業務の高度化に向けた適合性、柔軟性、拡張性が高いことなどが評価され、SAP SuccessFactorsを採用。また、同製品の導入支援実績や自社導入でのノウハウがあり、タレントマネジメント領域においてもスキル、知見を持つこと、通信業界に関する洞察やデータ分析の専門家も有していることから、日本IBMがパートナーとして選定された。日本IBMでは今回、これらを生かしながら、構想策定からシステム導入、保守運用までのワンストップの支援を実施している。

 なおIBMでは、SAP SuccessFactorsの導入実績に基づく経験を標準テンプレートとしてまとめているため、テンプレートを活用してシステム要件をまとめ、プロトタイプの作成や確認を行いながら開発を進めたとのこと。さらに、SAPSuccessFactorsの標準機能を最大限利用すことをプロジェクトの基本方針としてプロジェクト管理を行い、追加開発を避けることで、限られた期間で複数モジュールを一括して導入する、ビッグバン導入を実現できたとしている。

 SAP SuccessFactorsを利用したKDDIの新たなタレントマネジメントシステムは、オープンな人財データベース、上司と部下の継続的かつ双方向のコミュニケーションを促す仕組み、新評価制度の対応、公募・副業による人財交流の活性化などの機能を備えており、同社はこれを核として、KDDI版ジョブ型人事制度へのシフトを促進するとのことだ。