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NTTデータ先端技術、「Hinemos」とAIを連携させたITシステム向け異常検知機能を検証

2021年上期のサービス化を目指す

 NTTデータ先端技術株式会社は、AIを活用したITシステムの異常検知機能のサービス化に向けた検証を、2020年11月より開始すると発表した。検証期間は2021年3月31日までの予定。

 この検証は、AIを用いた異常検知に伴う運用自動化を目的としたもので、統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」と、NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)の「AI異常予兆検知ソリューション」、ブレインズテクノロジー株式会社の「Impulse(インパルス)」の2つのAI基盤を活用。高度な故障予兆検知や要因分析に基づいた当該障害の自動復旧を検証する。

 具体的には、「Hinemos」にて収集したITシステムのサーバー機器やネットワーク機器のあらゆるメトリクスをAI基盤と連携させ、メトリクスの相関を検出して正常時の状態と比較することで、より複雑な故障予兆検知や早急な故障要因分析を目指すとした。

 なお事前検証として、「Hinemos」の収集・蓄積したデータをAI基盤と連携することで、ユースケースを限定した故障予兆検知と要因分析が可能であることを確認している。例として、Webサーバーのスローダウンに対し、関連するネットワーク機器とほかのサーバーのリソース情報を活用して早期に故障予兆の検知を行う、システム全体のリソース情報を使って、予期せぬレスポンス低下の要因となる機器を簡易に特定する、といったケースを挙げた。

 今回の検証では、「Hinemos」の異常検知機能のサービス化に向け、ユースケースの拡大と、検知した障害の自動復旧の運用効率化・自動化の実現を確認する。さらに、自動復旧の運用効率化・自動化については、ユーザーの判断なしにすぐ実行するものと、ユーザーの承認をワークフローに組み込んだものを対象に行うとのことだ。

 加えて、復旧に伴ってExcelへの情報記入やWebサービスへの操作といったUI操作が必要な範囲は、NTT-ATのRPAツール「WinActor」をHinemosの「WinActor管理機能」と連携することで自動化を実現するとしている。

 NTTデータ先端技術はこの検証結果に基づき、2021年度上期をめどに、「Hinemos」のAIを活用した異常検知導入支援サービスの提供を目指す。

HinemosとAI基盤の連携による異常検知機能