ニュース

NTTデータ先端技術とNTT-AT、WinActorの稼働状態やエラーなどをHinemosで管理可能に

Hinemosの「WinActor管理機能」を共同開発

 NTTデータ先端技術株式会社とNTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)は10日、NTTデータ先端技術の統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」と、NTT-ATのRPAツール「WinActor」を連携させ、Hinemosの「WinActor管理機能」を共同開発したと発表した。Hinemosに関するアップデートやサポート、周辺ツールなどを提供するサービス「Hinemosサブスクリプション」の一部として、同日より提供を開始する。

 Hinemosは、オープンソースソフトウェア(OSS)として開発されているサーバー環境向けの統合運用監視ソフトウェア。ソフトウェア本体はGitHubで公開されており、誰でも自由にダウンロードして利用できるが、NTTデータ先端技術とHinemosアライアンスでは、エンタープライズ環境で利用するために必要となるソフトウェア、アップデート、サポート、関連ツールなどをまとめて利用できる権利を、Hinemosサブスクリプションとして展開している。

 今回提供される「WinActor管理機能」は、Hinemosの管理対象を、WinActorが動作するクライアントPCまで拡大するオプション機能。WinActorの稼働状態やエラーなどを、単一の画面上で俯瞰(ふかん)的に把握・統括管理できるようになる。

 具体的には、業務カレンダーに合わせた処理の実行制御を行い、業務の営業日やメンテナンス日に合わせたスケジューリングが可能になるため、より現場に即した自動化を実現。各処理の実行結果はHinemosの画面から確認できるほか、メールの送信や、異常発生時に別途定義した復旧処理の起動など、トータルでの管理が可能になるとしている。

 またHinemosの持つ監視機能を利用することにより、通常時より処理時間が長くかかってしまうような問題が発生する可能性があるシナリオに対し、遅延監視を行えるようになる。これにより、WinActorにおけるシナリオ実行の異常発生時に、PC環境や周辺システムの稼働状況といった、環境要因によるトラブルをいち早く解決可能になるとした。

 さらにWinActorの実行ログを集約し、個々のPC端末にログインすることなく確認・検索できるようになるほか、ログメッセージによるWinActorの動作異常の監視にも対応するとのことだ。

 このほか、WinActorがインストールされているPC環境を検出し、インストールパッケージの情報を記録したり、その変更を履歴として管理したりできるようになった。これによって、WinActorのシナリオが異常終了した際に、PC環境の変更が起因か否かの切り分けが容易に実行できるという。

 なお、WinActorの専用管理ツール「WinActor Manager on Cloud」「WinDirector」を導入している場合は、これらの専用管理ツールを介したWinActorのシナリオ運行管理や、専用管理ツール自体の運用監視も容易に行える。