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ネットアップCEOが語る「データ管理の変革」、AI案件は1四半期で200件へと拡大

 ネットアップ合同会社は、米NetAppのCEOであるジョージ・クリアン氏と、日本のネットアップ合同会社の代表執行役員社長である斉藤千春氏を囲むメディアラウンドテーブルを開催した。1月29日の年次イベント「NetApp INSIGHT Xtra Tokyo」に合わせて開かれた。

米NetAppのCEO、ジョージ・クリアン氏(右)と、ネットアップ合同会社の代表執行役員社長、斉藤千春氏(左)

 クリアン氏はまず、「NetAppは長年にわたり、データストレージとデータ管理の将来を見据えて、自社のビジネスを変革してきた」と語った。

 そうした変革の具体的な分野として、ハードディスクからオールフラッシュストレージへの移行、クラウドプロバイダー上のストレージソリューション、サイバー攻撃からのデータ保護、AIなどの先進的なアプリケーションでのデータ活用という、4分野をクリアン氏は挙げる。

 まずオールフラッシュストレージの現在の業績としては、グローバルでナンバー1の地位を継続的に築いているという。同様に、斉藤氏率いる日本チームの働きにより、日本でもオールフラッシュストレージのナンバー1企業となっているとも付け加えた。

 クラウドでのストレージソリューションのビジネスも成長を続けており、対前年比30%台後半で推移しているとクリアン氏は説明し、クラウドパートナー各社とともにイノベーションを推進していると語った。

 データセキュリティでは、自律型ランサムウェア保護機能(ARP)や耐量子暗号化などの機能を備え、「セキュリティ評価を行っている調査機関からも、最も安全なエンタープライズデータ保護として評価された」とクリアン氏は語った。

 そしてAIのためのデータ活用については、「多くのエンタープライズ企業がAIを導入する中で、1四半期で200案件を勝ち取っている。1年半前には1四半期あたり約50件だったので、ペースが加速している」とクリアン氏は語った。

 同氏はこうした中でのNetAppの特徴も説明。まず、イノベーションに取り組んで信頼できるデータプラットフォームを顧客が手に入れられるようにしていること。次に、クラウドでもオンプレミスでもグローバルのどこにあってもデータを統一的に扱えること。そして顧客がビジネスの業績を上げるために高度なアプリケーションを駆使してデータを活用できるようにしていることを、クリアン氏は強調した。

米NetAppのCEO、ジョージ・クリアン氏

 なお、2025年に米国で開かれた年次イベント「NetApp INSIGHT 2025」では、コントローラーとフラッシュストレージのレイヤーを分離して必要な容量とパフォーマンスに合わせて拡張できる「NetApp AFX」シリーズや、AI向けデータサービス「AI Data Engine(AIDE)」を発表している。

 メディアラウンドテーブルでは、NetAppはAIDEのようにソフトウェアを強化しているように見えるが、どのような方向に向かっているかという質問も出された。

 これに対しクリアン氏は、NetAppはこれまで顧客がデータを統合してそれをうまくビジネスに活用してきたと説明。その実例として、SANやNAS、オブジェクトストレージなどをONTAPで統合的に扱う「ユニファイドストレージ」や、オンプレミスやクラウドを統合する「データファブリック」などを挙げた。

 そのうえで同氏は「AI Data Engineも、そうしたソフトウェア機能の一つ」だとして、LLMに向けてエンタープライズデータを効率的かつセキュアな形で準備するものだと語った。

 また、NetApp AFXシリーズを日本でどのような顧客にアプローチするかについての質問に対しては、斉藤氏は、AI学習などAIにおいて大規模なデータ処理を必要とする顧客を対象にした製品と説明。「日本にもすでに機器が入ってきているので、PoCなどのスタートが切られている」と回答した。

ネットアップ合同会社の代表執行役員社長の斉藤千春氏