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NEC、HCIをサブスクリプション方式で利用できる新サービス 導入や運用保守も支援

BCP対策強化を支援するクラウドバックアップサービスも提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は19日、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)専用モデル「NEC Hyper Converged System」において、初期費用を抑えて導入できるサブスクリプションサービス「NEC Hyper Converged System ベンダファイナンスプログラム」と、BCP対策強化を支援するクラウドバックアップソリューションを追加し、同日より販売開始すると発表した。いずれも、提供開始は10月30日を予定している。

NEC Hyper Converged System

 「NEC Hyper Converged System」は、HCIを構築するための事前検証済みサーバー、ソフトウェア、関連サービスなどをあわせて提供するソリューション。サーバーハードウェアのみならず、ユーザー企業のサーバー環境情報に基づいた仮想化基盤提案を無償で行う「仮想化アセスメントサービス」や構築サービス、運用管理ツール、保守サービスなどをあわせて提供することにより、HCIの導入・構築・運用・保守にかかる作業工程を短縮し、短期間導入を実現するという。

 新たに提供するサブスクリプションサービスは、ITシステムの構築および運用・保守業務を支援するサービスを、VMware vSANベースのHCI専用モデル「NEC Hyper Converged System for VMware vSAN」とセットで提供するもの。サブスクリプション型のため、初期コストを抑えた導入を可能にしているほか、資産を保有しないことから、収益の安定を実現するとしている。

 サブスクリプションサービスの継続期間は原則5年で、価格は個別見積もり。また、NEC Hyper Converged System for VMware vSANの価格は732万3400円(税別)からとなる。

NEC Hyper Converged System ベンダファイナンスプログラム

 また今回は、本体に実装している専用管理ツール「NEC Hyper Converged System Console」も強化された。HCIはノードの増設によってシステムをスケールできることが長所のひとつだが、従来は、増設時に既設と増設ノードのバージョンをあわせるといった、ソフトウェアに関連する手間がかかっていたという。

 そこで、ソフトウェアアップデート作業を支援するためのローリングアップデート機能を搭載。無停止かつ自動的に更新作業を行えるようになったため、ソフトウェアの管理に要する負担を軽減できるとのこと。さらに、クラスタノード拡張作業を自動化する機能も追加された。

 このほか、ワンクリックレポート機能が強化され、将来のリソース予測に対応。これらの機能を搭載したことによって、作業工数が従来比約6~9割削減されたとのことだ。

クラスタノード拡張作業を自動化

 一方、クラウドバックアップソリューションは、オンプレミスでの迅速な復旧と、クラウドを活用した災害対策を組み合わせ、自然災害などによる障害時にITシステム・データの継続性強化を支援するもの。

 データ破損やシステム障害時にはオンプレミス環境のバックアップを、自然災害など緊急・災害時にはクラウドのバックアップをそれぞれ利用することで、効率的な障害対応を可能にする。また、クラウドへのバックアップ容量は1TB単位から利用できるため、スモールスタートでBCP対策を行えるとした。

 なお、データの遠隔バックアップは、Amazon Web Services(AWS)のパブリッククラウド環境を利用する。

 価格は、初期費用が142万4800円(税別)から、月額費用が1TBあたり3万7000円(税別)から。

NEC Hyper Converged System クラウドバックアップソリューション