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NECがHCI市場に参入、VMware vSANベースの製品から順次提供を開始

Xeon Scalable搭載の2ソケットサーバー3モデルもラインアップ

 日本電気株式会社(NEC)は19日、x86サーバー「Express5800」製品群を強化すると発表した。最新CPU「Xeon Scalableファミリ」を採用した2ソケットサーバー3モデルと、HCI(ハイパーコンバージドインフラ)製品を新たにラインアップする。

 新製品のうち2ソケットタワーサーバー「Express5800/T120h」では、最大28コアの最新CPUにより、最大で従来比60%の性能向上と、最大120TBのストレージ格納を実現。また、低価格で大容量な内蔵ストレージとして、ニアラインSAS HDD、Read Intensive SSDをサポートしている。

 加えて、塵埃対策が可能な防塵ベゼル/フィルタ、環境温度45度に対応する高温環境オプション、ラック搭載オプションが用意されており、多様な環境への設置に対応するとのこと。

 価格は49万6000円(税別)からで、11月14日の出荷開始を予定する。

 ラックサーバーでは、いずれも2ソケットの普及型モデル「Express5800/R120h-1E」「Express5800/R120h-2E」をラインアップした。最大26コアの最新CPUを採用し、最大で従来比70%の性能向上を実現したほか、Express5800/R120h-1Eはストレージ容量を約2倍に強化している。

 また、すでに提供されている上位モデル「Express5800/R120h-1M」「Express5800/R120h-2M」と同様、システムの構成情報や稼働状況をグラフや一覧で可視化する「サーバ診断カルテ」機能を搭載。現状の構成・稼働状況をもとに、適切なリソース増強時期などを、ユーザー自身が容易に判断できるとした。

 価格は、Express5800/R120h-1Eが47万3000円(税別)から、Express5800/R120h-2Eが53万2000円(税別)から。いずれも、11月14日の出荷開始を予定する。

NECがHCI市場に参入、VMware vSANベースの製品から順次提供を開始 Express5800/T120h
Express5800/T120h
NECがHCI市場に参入、VMware vSANベースの製品から順次提供を開始 Express5800/R120h-2E
Express5800/R120h-2E

VMware vSANなどを採用したHCI製品をラインアップ

 一方、コンピューティング機能とストレージ機能を統合したHCI「NEC Hyper Converged System」を新たに製品化した。

 ベースとなるハードウェアは、2ソケットサーバーのExpress5800/R120h-1M、同/R120h-2M、あるいはモジュラーサーバー「同/D120h」で、VMware vSANまたはWindows Server 2016 Datacenter(Storage Space Direct:S2D)の技術を組み合わせた専用モデルを用意した。柔軟な構成が可能なため、システム要件にあわせてパフォーマンス、容量を選択できるという。

 また、専用の管理ツール「NEC Hyper Converged System Console」、独自開発したバックアップストレージソフト「NEC Hyper Converged Backup Option」などのオプションを提供するほか、構築支援を行う「NEC Hyper Converged System 構築サービス」、ハードウェア保守とソフトウェア保守をワンストップで対応する「NEC Hyper Converged System サポートサービス」も用意。

 ユーザー企業のサーバー環境情報に基づいた仮想化基盤提案を無償で行う「仮想化アセスメントサービス」や、業務無停止で仮想マシンの移行を実現する「Zerto仮想サーバ移行サービス」などの関連サービスとあわせて、HCIの検討段階から導入後までを支援する一貫したメニューを提供し、HCIへのスムーズな移行、運用をトータルに支援するとしている。

NECがHCI市場に参入、VMware vSANベースの製品から順次提供を開始 NEC Hyper Converged System Console(開発中の画面イメージ)
NEC Hyper Converged System Console(開発中の画面イメージ)

 専用モデルの価格は、Express5800/D120hベースの高密度モデルが478万6000円(税別)から、Express5800/R120h-1Mベースのスタンダードモデルが502万3000円(税別)から、Express5800/R120h-2Mベースの大容量モデルが520万6000円(税別)から。

 関連サービス/オプションは、NEC Hyper Converged System 構築サービスが82万円(税別)から、NEC Hyper Converged System Backup オプションキットが180万円(税別)から、NEC Hyper Converged System サポートサービスが53万9000円(税別)から、などとなっている。

 HCI関連製品・サービスの提供開始は、いずれも11月27日の予定。まずはVmware vSANベースの製品から提供し、Windows Server 2016 Datacenter(S2D)ベースの製品は2017年度第4四半期の提供となる。

NECがHCI市場に参入、VMware vSANベースの製品から順次提供を開始 ベースとなるサーバーの1つ、Express5800/R120h-2M(2017年7月の製品発表会より)
ベースとなるサーバーの1つ、Express5800/R120h-2M(2017年7月の製品発表会より)