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インフォマティカ、データ4.0によるDXを支援―― 国内事業200%成長を視野に

 インフォマティカ・ジャパン株式会社(以下、インフォマティカ)は19日、事業戦略説明会を開催した。米Informatica 最高経営責任者のアミット・ワリア(Amit Walia)氏は、「データ4.0がデジタルトランスフォーメーション(DX)の中核になる」として、企業がデータ4.0を実現できるよう支援する姿勢を示した。

米Informatica 最高経営責任者 アミット・ワリア氏(画像提供:インフォマティカ)

 ワリア氏によると、データ1.0とは、データを個別の業務アプリケーション内にて処理していた時代のこと。データ2.0では、データが企業全体の経営資産としてとらえられるようになり、アプリケーション間でデータを連携するといったようなデータマネジメントが加速した。データ3.0では、DXに向けたデータ活用が始まり、データを事業の柱としてとらえるようになった。これがまさに今、多くの企業で取り組んでいる分野だ。

 データ4.0は、ここからさらに一歩進んで「データがDXの中核となり、変革を加速させるものとなる」とワリア氏は説明。データ4.0の主な要素として、「クラウドネイティブであること」「インテリジェントオートメーションを取り入れること」「AI駆動型であること」「ガバナンスと信頼性を確保すること」「企業全体で大規模運用すること」を挙げた。「この5つの要素によってデータ4.0が特別なものとなり、DXが実現する」とワリア氏は主張する。

インフォマティカの考えるデータ4.0

 このデータ4.0に向けた取り組みの一環として、インフォマティカでは同社が提供する製品やソリューションの基盤となる「Intelligent Data Platform」を用意している。同プラットフォームは、マイクロサービスベースのモジュール型で、「ユーザーのリファレンスアーキテクチャにそのまま組み込んで自動的に構築できる。同プラットフォーム上でさまざまなソリューションが利用可能だ」とワリア氏はいう。

インフォマティカのIntelligent Data Platform

 Intelligent Data Platformには、エンタープライズiPaaS(integration Platform-as-a-Service)、データ品質、マスターデータ管理、エンタープライズデータカタログ、データプライバシーといった5つの製品カテゴリが用意されており、これらをベースとしてデータエンジニアリングやエンタープライズデータガバナンス、オペレーショナルインサイト、データプライバシーマネジメント、さらにはビジネス全体を把握する「Business 360」といったソリューションが提供される。

 Intelligent Data Platformで特徴的なのが、基盤としてAIエンジンの「CLAIRE」が組み込まれていること。「インフォマティカの製品はすべてCLAIREが搭載されており、クラウドでもオンプレミスでもユーザーが希望する環境で利用できる」としている。

 データ4.0を実現し、DXを推進しようと、すでの世界中の顧客がデータガバナンスやクラウドデータウェアハウス、Business 360などを活用しているとワリア氏は述べ、今後もインフォマティカではこうした顧客を支援していくとした。

日本ではパートナー戦略を強化

 国内の成長戦略については、インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の吉田浩生氏が説明。戦略的イニシアチブとして、パートナーシップを強化し、クラウドソリューションを推進するとした。

 クラウドソリューションについて吉田氏は、「すべてのソリューションをクラウドネイティブで提供することを目指す。これは国内事業を支える大きな戦略だ」と述べている。

 パートナーシップについては、同社が数年前から注力している分野だ。吉田氏によると、2013年~14年ごろは同社のビジネスのうち90%が直販によるものだったが、2019年にはパートナー経由での販売が75%を占めるようになったという。「今後も戦略的にパートナーと協業し、より価値のあるものを提供していきたい」と吉田氏は話す。

インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長 吉田浩生氏(画像提供:インフォマティカ)

 2019年10月には、NTTコミュニケーションズとの戦略的協業を発表。現在共同でハイブリッドクラウドソリューションを提供するための取り組みを進めているという。

 こうした取り組みにより、「2023年までに日本のビジネスを200%成長させる」と吉田氏は強調する。ワリア氏も、「日本の顧客基盤やパートナー戦略を考えると、今後も大きなチャンスがあるだろう。200%以上の成長が見込めるのではないか」と述べた。

2019年10月にNTTコミュニケーションズとの協業を発表
2023年までにビジネスの200%成長を目指す