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NTT東日本、SDN技術による企業向け閉域VPNサービス「Managed SD-WAN」を7月提供開始

CiscoのSD-WAN技術を採用

 東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は3月31日、企業向け閉域VPNサービス「Managed SD-WAN」を2020年7月から提供すると発表した。

 Managed SD-WANは、SDN(Software Defined Networking)技術により、セキュアな拠点間通信とネットワークの集中管理を実現するサービス。専用VPNルーター(以下、CPE)およびコントローラーを用いた全国エリアでの閉域ネットワークの簡易な構築と一元管理を可能にする。

 CPEとフレッツ 光ネクストなどの回線を接続することで、自動セットアップ(ゼロタッチプロビジョニング)を行い、簡易に閉域ネットワークの構築が可能。コントローラーにおいてアプリケーションごとの経路制御を行うことができ、ネットワークを逼迫するトラフィックを分散させること(インターネットブレイクアウト)により、快適な通信を実現する。また、拠点間通信にはIPv6 IPoE方式を採用し、顧客拠点間でダイレクトな通信を実現する。

 各拠点CPEのネットワーク構成管理や設定変更は、ウェブ画面上で簡単に実施可能。現地での設定や確認作業などが不要となるため、運用稼働削減および不具合の早期発見が可能となる。

「Managed SD-WAN」サービスイメージ

 サービスの中核となるSDN技術には、Cisco SD-WANソリューションを採用。CPEとしてCisco ISR1100シリーズルーターを提供する。また、NTT東日本の閉域網内に、Cisco SD-WANコントローラー、仮想CPEとしてCisco CSR1000v、Managed SD-WANサービス基盤としてCisco NFV Infrastructure(NFVI)を設置。情報の機密性を確保しているため、情報漏えいなどを気にせず安心して利用できるとしている。

 提供エリアは日本全国。利用可能なアクセスサービスは、NTT東日本およびNTT西日本のフレッツ 光ネクスト全品目と、NTT東日本が指定するモバイル事業者が提供するモバイル回線。光コラボレーション事業者が提供するFTTHサービス(コラボ光)も利用回線として利用できる。

 CPE1台あたりの提供料金(税別)は、「タイプⅠ」が月額1万円、「タイプⅡ」が月額1万1000円。タイプにより提供するルーターが異なり、タイプⅠはCisco C1111-8P、タイプⅡはCisco C1111-LTELAとなる予定。初期費用は要問い合わせ。