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NTT Com、ブリヂストンと製造現場におけるローカル5Gの共同実証実験を実施

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、製造現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する「Smart Factory」の実現に向け、ローカル5Gの本格検証を開始すると発表した。NTT Comでは株式会社ブリヂストンと合意し、ブリヂストン技術センターおよび製造工場における共同実証実験を6月から開始する。

 共同実証実験では、ブリヂストンの広大な工場敷地内において、通信品質実験や大容量データ送受信実験などを行うことで、将来的なセンサー類のワイヤレス化や、高精細カメラによる高スキル者の技能分析など、製造現場のDXにおけるローカル5Gの活用領域を共同で検討する。

 実験では、4.5GHz帯および28GHz帯の実験試験局免許を取得し、NTT Comがブリヂストン技術センターおよび製造工場内にローカル5Gネットワークを構築することで、製造現場のDXにおけるローカル5Gの可用性を検証する。具体的には、ブリヂストンのタイヤ製造プロセスにおけるセンサー類のワイヤレス化や、高精細カメラによる高スキル者の技能分析など、さまざまな活用分野を想定した検証を行う。

 予定する実験項目は、電波伝搬試験(測定器・端末にて受信レベルを複数拠点で測定)、通信性能試験(遅延やスループット性能を複数拠点で測定)、ローカル5Gを利用した各種アプリケーション試験。

 NTT Comでは、現在制度化されている28GHz帯に加えて、壁や柱などの障害物に強いとされる4.5GHz帯でのローカル5Gが本格導入されることを視野に、製造現場のみならず、幅広い業種・業態のDX実現におけるローカル5Gの可用性の検討を進めていく。

 また、今後、ラグビートップリーグに所属するNTT Com「シャイニングアークス」のホームグラウンドである「アークス浦安パーク」において、多段エッジコンピューティングとローカル5Gとを組み合わせた実証実験を予定しており、ローカル5Gの実用化に向けたノウハウを蓄積していくとしている。