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AWSクラウドを利用してローコード開発/実行環境を提供、キヤノンITSの「WebPerformer Cloud」

 キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)は21日、Webアプリケーションの超高速開発(ローコード開発)/実行環境を提供するクラウドサービスとして、「WebPerformer Cloud」を発表した。1月31日より販売を開始する。

 キヤノンITSでは、Webアプリケーションのローコード開発を実現するソフトウェア「Web Performer」を提供しているが、今回発表されたWebPerformer Cloudは、Amazon Web Services(AWS)のクラウド基盤を利用して、Web PerformerによるWebアプリケーション開発/実行環境を提供するもの。

 Web Performerによる開発に必要な、OS、Java、アプリケーションサーバー、データベース、Eclipse、バージョン管理環境などと、米Ericom SoftwareのRDP接続ツール「Ericom AccessNow」をAWS上にてオールインワンで提供するため、開発開始時の環境構築作業などを行う必要がなく、PCとWebブラウザさえあれば、すぐにWebアプリケーション開発を開始できるという。

 また開発環境には、AWS CodeCommitを活用した開発モジュールを管理する構成管理機能も統合されており、継続的インテグレーションの実装や複数人によるチーム開発、ニアショア開発にも適用可能とのこと。

 一方、Webアプリケーションの実行環境としては、AWS Elastic Beanstalk、Amazon RDSなどを開発環境とセットで提供する。Web PerformerとそれらのサービスをAPIで統合することにより、Webアプリケーションの開発環境と実行環境間の高い親和性を実現している点が特徴で、WebPerformer Cloudの開発環境で開発したアプリケーションは、数クリックで実行環境へデプロイでき、Webアプリケーション開発とリリースサイクルを加速できることから、変化の激しいビジネス環境にも俊敏に適用できるとした。

 なおオプションでは、セゾン情報システムズのデータ連携ツール「DataSpiderシリーズ」が提供されるので、既存のERPや周辺システム、クラウドサービス、IoT基盤などとの迅速な連携を行えるとのことだ。

 今後は、Webアプリケーションの実行環境に対して負荷分散などを実現できる機能も5月末に提供される予定。キヤノンITSでは、Web Performerの機能を継続して拡張し、ERP周辺開発やニアショア開発プロジェクトへの適用など、自動生成プラットフォームによる開発の市場拡大を図るとしている。