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企業のアプリケーション開発、63%が内製化、38%が市民開発に取り組む~サイボウズ調査
2026年2月10日 12:03
サイボウズ株式会社は9日、アプリケーション開発に関する調査を実施し、調査結果を踏まえたホワイトペーパー「市民開発のビジネス価値と成果獲得の秘訣 ~推進体制の適性化と「AI×ローコード/ノーコード」の活用~」を公開した。
ホワイトペーパーは、株式会社アイ・ティ・アール(以下、ITR)がサイボウズからの依頼に基づき、客観的な調査・分析を行った結果をまとめたもの。調査期間は2025年10月16日〜24日。調査方法はITR独自パネルを活用したWebアンケート。調査対象者は、従業員数100人以上の企業(ITベンダーを除く)で、市民開発によるアプリケーション開発を行っている企業。回答者数は404人。
国内企業における「内製/内製化」と、内製のうちIT専門部門ではない組織が開発を担当する「市民開発」の実施状況を尋ねた質問では、内製化に取り組んでいる企業は63%を占め、市民開発に取り組んでいる企業は38%となった。これは市民開発が、日本企業において「イノベーター段階からアーリーアダプターへと広がり始めた段階」であることを示していると分析している。
また、「市民開発」という用語については、その意味を理解していない回答者が約3割を占めた。これは、「市民開発」がIT部門視点の用語であるため、非IT部門においてアプリケーション開発を推進している担当者は、自身が「市民開発」を実施しているという認識が低いと分析している。
国内企業のアプリケーション開発を担当またはマネジメントする人を対象に、アプリケーション開発の基本方針を確認したところ、外製指向(「外部委託優先」と「完全外製」の和)の企業は21%であったのに対し、内製指向(「完全内製」と「内製優先」の和)は78%に上り、企業の内製化意欲が高い結果となった。これは、企業が外部委託に限界を感じ、内部での開発力を育成し始めていることを顕著に示していると分析している。
従業員数100人以上で市民開発を実施している企業に、市民開発に利用しているフレームワーク/ツール/サービスのうち、自社にとって重要なもの(最大3つ)を尋ねた質問では、最も多い回答は「ChatGPT」となり、次いで「Azure AI/Azure OpenAI」「kintone」「Google Gemini」「Power Apps」が上位に並んだ。従来、市民開発には「kintone」や「Power Apps」などのローコード/ノーコードツールが利用されることが多いが、近年AI技術の急速な進化を反映し、ChatGPTをはじめとするAI系のツールが市民開発の現場でも採用されているとしている。
市民開発の対象としている業務/システムの重要領域(最大3つ)を尋ねた質問では、現在も将来も「業務システム(受注販売、生産管理、在庫管理、品質管理などの業務部門が利用するシステム)」および「基幹システム(経理、人事、給与などの本社管理部門が利用するシステム)」が最も多かった。市民開発の対象が周辺業務ではなく、企業の「コア業務領域」に及んでいる点は極めて重要だと分析している。
市民開発のメリットとされる項目を提示し、成果について尋ねた質問では、いずれの項目も「効果がある」と回答した企業が約半数に上った。この結果は、特に日本企業においては大きな意味を持ち、日本企業のIT投資は一般的に保守的で、ROI(投資対効果)が不明確な取り組みが定着しづらい環境でありながらも、市民開発がわずか数年のうちにここまで成果が可視化されていることは特筆に値すると指摘している。特に、日本企業では「業務の細かい例外処理を吸収するための小規模アプリケーション」が膨大に存在するという特性があるため、市民開発による改善効果は他国以上に大きくなる可能性があるとしている。
市民開発の課題を尋ねた質問では、現在の課題は「牽引役を担う人材の不足」とする企業が最も多く、次いで「IT専門部門と業務部門の役割分担、責任範囲、承認プロセスの不明確さ」となった。





