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富士通、スーパーコンピュータ「富岳」の第一号機を出荷

 富士通株式会社は2日、理化学研究所(以下、理研)と共同で開発し、文部科学省が2021年から2022年ごろの共用開始を目指して推進している、スーパーコンピュータ「富岳」の出荷を開始したと発表した。

 富岳は、富士通がArm命令セットアーキテクチャーを採用して開発した高性能CPU「A64FX」15万個以上を、高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」で接続する超大規模システム。

 2012年に共用を開始した「京」と比較して、最大で100倍のアプリケーション実効性能を、約3倍程度の消費電力で実現することを目指して開発されており、富岳のプロトタイプはスーパーコンピュータの消費電力性能を示すランキングであるGreen500において、世界1位を獲得している。

 富岳の製造は、株式会社富士通ITプロダクツで行っている。今回出荷する第一号機は、富岳を成すコンピュータラックの1つとなり、富士通では今後も順次、兵庫県神戸市にある理研の計算科学研究センターに向け出荷・納入し、設置・調整を行う。

 富士通では、富岳の技術を活用した商用スーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」および「PRIMEHPC FX700」をグローバルに提供していくことで、新薬の開発、防災・減災などの安心安全な社会の実現など、社会的課題の解決や最先端研究の推進をするとともに、さまざまな業種の顧客にも幅広く提供し、DX分野への応用、企業競争力の強化に貢献していくとしている。