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名古屋大学情報基盤センター、「富岳」の技術を活用した商用スパコンを採用

 富士通株式会社は3日、国立大学法人名古屋大学情報基盤センター(以下、情報基盤センター)より、次期スーパーコンピュータシステムを受注したと発表した。スーパーコンピュータ「富岳」の技術を活用した「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」(以下、PRIMEHPC FX1000)を2304ノード利用するという。なお、情報基盤センターの新システムは2020年7月より稼働する予定。

 情報基盤センターは、全国共同利用・共同研究拠点として、学術利用のための計算資源を全国の研究者や民間企業などに提供しており、現在は、富士通の「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」などで構成されるスーパーコンピュータシステムを運用している。

 そうした中で、全国共同利用における、研究者からのさらなる大規模な計算需要や、データサイエンスに代表されるスーパーコンピュータへの新たな計算需要に応えるべく、システムの刷新を計画。富士通ならびに富士通研究所による提案が評価され、今回のシステムの受注に至ったという。

 新システムでは、富士通が理化学研究所(理研)と共同開発している「富岳」の技術を活用した新モデルPRIMEHPC FX1000(2304ノード)を世界で初めて採用。また、富士通の最新x86サーバー「FUJITSU Server PRIMERGY CX2570 M5」221台を並列接続したクラスタシステム、およびストレージシステムなどが高速インターコネクトで接続されるとのこと。

 なお、システム全体の理論演算性能は15.88ペタフロップスを予定しており、情報基盤センターでは、台風のメカニズムの解明、新薬の設計など、従来の数値計算シミュレーションに加えて、医学分野での診断治療支援技術、自動運転技術の開発におけるAI適用など、さまざまな研究・開発を支援していくとのことだ。