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富士通クラウドテクノロジーズ、「ニフクラ」と同等のIaaS環境を提供するプライベートクラウドサービス

企業指定のデータセンターで専用クラウド環境を利用可能に

 富士通クラウドテクノロジーズ株式会社は17日、ユーザー企業指定のデータセンターにて、パブリッククラウドサービス「ニフクラ」と同等のIaaS基盤を利用できるサービス「ニフクラ プライベートリージョン」を発表した。同日より提供を開始する。なお、料金は個別見積もり。

 「ニフクラ プライベートリージョン」は、ニフクラと同等のIaaS基盤をユーザー企業のデータセンター内に構築し、専用のクラウド環境として提供するサービス。クラウド環境の基盤システムを構成するハードウェア、統合管理を実現するコントロールパネルなどのソフトウェア環境を構築だけでなく、障害を未然に防ぐための予兆検知や運用工程の自動化など、同社が10年にわたって「ニフクラ」運用で培ったクラウドサービスを包括的に提供するという。

 ユーザー企業はこのサービスを利用することにより、既存環境のハードウェアやハイパーバイザー層の管理・運用コストを削減可能になるだけでなく、自社データセンター内のハードウェアを用いることにより、重要なデータを取り扱うシステムなどをセキュアな環境で運用できる点がメリット。富士通クラウドテクノロジーズでは、データの機密性とパブリッククラウドの利便性を両立できるとアピールしている。

 なお、ニフクラは、多くの企業が仮想化基盤に採用しているVMware vSphereをベースにしたクラウドサービスのため、同基盤との親和性が高く、スムーズな移行が可能。既存環境とのレイヤ2接続も可能で、IPアドレスを変更せずにサブシステムから移行して既存システムと連携する、といった活用も容易に実現できるとした。

 さらに、プライベートリージョンを構成する機器の更新時も、ユーザー企業側での環境移行作業や追加料金は原則不要で、シームレスにクラウド環境を使い続けられるとのこと。

 ラインアップは、300VM(仮想マシン)程度の規模から利用できる「プライベートリージョン Basic v.1」と、拡張性に優れた「プライベートリージョンLarge v.1」の2種類を用意する。前者の基本プランでは672vCPU、2688GBメモリが提供され、最低で隣接した2ラックが必要。後者の基本プランでは1728vCPUと6912GBが提供され、最低で隣接した8ラックが必要となる。