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NTT西日本、NTTドコモビジネス、日東工業の3社、IOWN APNを活用して約300km離れた工場の画像認識AIによる外観検査に成功
2026年2月20日 13:11
NTT西日本株式会社、NTTドコモビジネス株式会社(旧:NTTコミュニケーションズ株式会社)、日東工業株式会社の3社は19日、IOWN APNにより300km離れた関東のデータセンターと静岡県の掛川工場を接続し、ローカル環境と遜色ない速度・品質で、画像データの解析およびロボットアームの制御を実施する共同実験に成功したと発表した。
製造業の現場では、熟練工の減少や製品バリエーションの増加に伴い、外観検査の高度化・効率化が急務となっている。特に複数工場を持つ企業では、各工場の検査品質のばらつきや人手依存による運用負荷が課題となっているという。
しかし、高精度なAI外観検査を導入するには、工場ごとにAI基盤やサーバーを設置・運用する必要があり、設備投資や保守運用のコストが生じる。また、工場外のデータセンターを活用しようとすると、工場とデータセンターが離れている場合は従来のネットワークでは遅延や通信のゆらぎが発生し、リアルタイム制御を伴う工程でのAI活用が困難だった。
こうした中、NTT西日本、NTTドコモビジネス、日東工業は、「大容量・低遅延・ゆらぎゼロ」を特長とするIOWN APNを用いてデータセンターと工場を接続し、画像解析可能なAI基盤を工場外のデータセンターに集約する遠隔からのAI外観検査の有効性を検証した。
取り組みでは、NTT株式会社の支援のもと、300km離れた関東の日東工業のデータセンターと静岡県の掛川工場間をIOWN APNで接続し、画像データおよびAI外観検査結果の伝送を実施した。
掛川工場のベルトコンベア上を流れる製品をラインカメラで撮影して、画像をデータセンターに伝送し、画像認識AI「Deeptector」により不具合箇所・種類をリアルタイムで特定した。
DeeptectorのAI外観検査結果に基づき、不具合の有無と不具合箇所の座標データを掛川工場のロボットに伝送。リアルタイムにロボットを制御し、不具合箇所へシールの貼付を実施した。
この取り組みの結果、ローカル環境と遜色ない速度・品質で、画像データの解析およびロボットアームの制御を実証した。画像認識AIを工場外のデータセンターの離れた場所に設置しても、ネットワークの遅延時間が日東工業の外観検査要件に影響を与えないことを確認した。
日東工業は、1日1000点を超えるパーツや製品の外観検査を実施しているが、画像認識AIを導入することで、判定基準に合致しないパーツや製品が流れた場合のみ、目視確認を実施し、検査員の負担軽減に効果があることを示すデータを獲得した。IOWN APNにより遠隔の監視運用拠点に工場内データとAI基盤を集約することで、監視運用拠点から工場内の設備状況や外観検査結果の確認、システム運用が可能になり、運用効率化および複数工場の検査品質統一化に資することが確認できたという。
NTT西日本とNTTドコモビジネス、日東工業は、実証で得た知見を基に、AI外観検査の対象を複数の製品へ拡大し、工場全体のさらなる効率化を進めていく。各社は引き続き連携し、IOWN APNを活用したAI外観検査の実生産ラインへの適用を目指すとしている。
