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事業者データセンターの新設予定割合は24%、企業内データセンターでは9%~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は18日、国内のデータセンター管理者を対象とした調査結果を発表した。調査によると、ITサービス事業者や通信サービス事業者などが所有する事業者データセンター(事業者DC)では24%の管理者がデータセンターやサーバールームの新設予定があると回答したが、金融機関や製造業などの一般企業が所有する企業内データセンター(企業内DC)ではその割合は9%にとどまった。

 IDC Japanでは、既存のIT資産を事業者DCやクラウド環境へマイグレーションする取り組みが加速しており、事業者DC新設の必要性が大きい傾向にあると分析。それに加えて、ソーシャルメディアやスマホアプリのようなネットを使った新たなサービスを提供するためのクラウド拠点は消費電力が大きく、データセンター建設投資を加速させる大きな要因となっているとしている。

 2014年から2019年まで6年間の調査では、事業者DCの「新設予定あり」の比率は、2017年の43%をピークに低下している。しかし、実際には新設データセンター1カ所あたりの規模(面積や電力容量)が大きくなっているため、規模ベースでは新設は増加する傾向にあるとしている。

 また、一般のサーバーに比べて、消費電力が大きいAIシステムのデータセンター内での導入が拡大していると説明。IDC Japan ITサービスリサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「今後新設されるデータセンターの電力容量や発熱量の増大は加速する可能性が高い。電気設備や冷却設備への投資増大が、データセンター建設投資を大きくするだろう」と述べている。

 調査は、国内データセンター管理者300人にアンケートを行ったもの。主に、データセンターファシリティ(建物、電気設備、空調設備、機械設備など)への投資や、その運用課題などについて調査している。300人の内訳は、企業内DCの管理者が244人、事業者DCの管理者が56人。

データセンター新設予定ありと回答したDC管理者の比率、2014年~2019年(出典:IDC Japan)