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AI技術で手書き文字の認識精度を改善――、パナソニックが帳票OCR用SDKを強化

 パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社(以下、パナソニック)は22日、「帳票認識ライブラリー」のオプション製品として、手書き文字の認識精度を改善した「帳票認識ライブラリー AI手書き文字認識オプション」(以下、AI手書き文字認識オプション)を提供開始したと発表した。

 「帳票認識ライブラリー」は、スキャンした帳票画像から、活字、手書き文字、チェックマーク、バーコード、QRコードなどを認識し、編集可能な電子データに変換する開発ツールキット(SDK)製品。ユーザー企業が、自社のソフトウェアやシステムに組み込んで利用している。

 手書き文字には文字サイズのばらつきや書き癖などが存在するため、従来は、機械による読み取りが困難な文字が多く、正確なデータ化に課題があったという。これに対して、今回提供する「AI手書き文字認識オプション」では、深層学習(ディープラーニング)技術を活用することで、申込書や請求書、アンケート用紙などに記載されている「住所」「氏名」「会社名」「電話番号」といった手書き文字の認識精度が高められており、パナソニックの検証では、手書き文字の誤読率が75%改善されたとのこと。

 例えば、隣接文字同士が接触している手書き文字の認識、「村」など、部首が左右に分かれている漢字の認識、「パナソニック」の「ッ」など、カタカナの小さい文字の認識などに対応したとしている。

 なお、「AI手書き文字認識オプション」を利用するためには、「帳票認識ライブラリー Ver.8.50」以降が必要となる。