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パナソニック、顔認証技術を活用した入退管理システム「KPAS」を提供へ

深層学習技術を利用し顔特徴の変化に対応

 パナソニック株式会社は21日、顔認証技術を活用した入退管理システム「入退セキュリティ&オフィス可視化システム(KPAS:ケイパス)」を提供すると発表した。B2B向けIoTサービス「μSockets(ミューソケッツ)」として展開し、4月26日から受注を開始する。

 「顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システム(KPAS)」は、ユーザーの顔を認証することにより、入退管理を行うシステム。顔認証は1秒以内で行え、登録可能人数は標準で1万人、ライセンスの追加により最大3万人まで対応できるため、大規模オフィスビルでの利用も可能という。

 顔認証技術には、パナソニック独自の深層学習(ディープラーニング)技術を応用しており、顔特徴の変化に強い点も特長。利用者の年齢の10年程度までの経年変化、サングラスを含むメガネ、マスク、メイクなどの変化にも対応して認証できるとした。

 顔登録は一括して行うことも可能だが、来訪者の入退管理にも利用できるよう、専用端末で顔と名刺を同時に登録する仕組みも用意しており、最短15秒で利用できるようになるとのこと。さらに、顔登録時に名刺情報を登録した場合は、ポータルサイトに来訪者の顔写真入りの「デジタル名刺」を表示することが可能で、顔と名前が一致しないといった課題を解決できる。

 加えて、蓄積した情報をもとに、人脈相関図としてグラフィカルに表示する機能を搭載。これらの情報を活用することで、社員別・組織別の人脈の可視化や施設稼働率の分析などを行えるとしている。

デジタル名刺(上)と人脈相関図(下)のイメージ

 登録された顔情報、認証時の個人情報データは暗号化されたうえでサーバー側にて管理され、登録用レジスター、ゲート、認証チェッカーなど端末側では即時廃棄される仕組みを採用。サーバー側では有効期限の設定により自動削除も可能なため、安心して運用できるとのこと。

 なおパナソニックでは、顔認証技術を応用したシステムを、空港やアミューズメントパークへ展開した実績を持つとアピールしている。

システム構成例