ニュース

NTTとパナソニック、両社の画像認識技術を活かした監視セキュリティソリューションを共同開発

 日本電信電話株式会社(以下、NTT)とパナソニック株式会社は3日、両社の画像認識技術を活用した監視セキュリティソリューション「リアルタイム人物トラッキング」を共同開発したと発表した。

 今回、両社で開発したソリューションは、パナソニックがカメラ・映像機器メーカーとして公共・商業施設などで培ってきた監視映像技術や顔認識技術と、NTTが持つディープラーニングの高速処理技術や広域ネットワークを組み合わせることで、広域で大規模な範囲かつ精度が高い監視セキュリティを実現するもの。

 監視カメラのライブ映像や録画映像から、いつ、だれが、どこにいたかを追跡することで、移動するターゲット人物をリアルタイムで追跡しながら、現場でのオペレーションを支援する。多数のカメラを用いた監視業務において、目視による見逃しのリスクを低減し、映像モニタリングを行う要員を減らすことができる。また、広域ネットワークと分散処理技術を活かすことで、複数のビルにまたがる大規模な監視カメラソリューションを実現できる。

 両社が持つ、人物・特徴・物体などの認識技術を組み合せることで、ターゲット(不審者、迷子、VIPなど)を検知できるシーンを大幅に拡大。従来の顔認識に加え、顔以外の人物特徴を活用した認識へと拡張することで、例えば、顔が不鮮明な画像や後ろ姿のみ映っている画像からターゲットの検知、追尾が可能となる。さらに、複数拠点に設置されたカメラ間をまたいで同一人物をリアルタイムに追尾することで、カメラ監視の範囲を拡げることが可能となる。

 これらにより、映像モニタリング要員が不足傾向にある商業施設やオフィスビル、空港、駅など、数十台から数百台規模の大量のカメラにまたがる監視・警備業務において、従来よりも迅速かつ効率的にターゲット人物に対処できるとしている。

 ソリューションは、2018年度中に両社が順次発売予定。NTTグループでは、NTTコミュニケーションズ株式会社が10月4日~5日にザ・プリンス パークタワー東京で開催する「NTT Communications Forum 2018」において、「リアルタイム人物トラッキング」のデモを出展予定。NTTコミュニケーションズでは、商業施設や自治体、警察などへの防犯向けに、技術を活用した映像解析ソリューション「Takumi Eyes」を提供していく。

 パナソニックは、10月10日~12日に東京ビッグサイトにて開催される「危機管理産業展(RISCON TOKYO)」において、「リアルタイム人物トラッキング」のコンセプトを紹介する。パナソニックブースでは、「リアルタイム人物トラッキング」の展示をはじめ、セキュリティソリューションや防災ICTソリューションを紹介する。