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日立、統合システム運用管理ソフトの最新版「JP1 Version 12」

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」の最新版「JP1 Version 12」を1月23日に販売開始する。最新版では、IT環境全体の運用状況などをリアルタイムに集約し、経営層やIT部門など立場ごとの目的に合わせて必要な情報を分かりやすく可視化する機能や、クライアント環境でRPAの利用を含む一連の業務プロセスの自動化を可能にする機能などを搭載した。

 IT環境全体の運用状況などを、目的や立場別に必要な情報と関連付けて可視化する機能については、新製品のインテリジェント統合管理基盤「JP1/Integrated Management 2」により、オンプレミス環境に加え、マルチクラウド環境やマルチベンダーシステムまで多様なIT環境を一元管理し、発生する事象(イベント)だけでなく、稼働情報・構成情報などの運用データやオープンデータなどを組み合わせてリアルタイムに集約して画面に表示できる。

 また、企業ごとに異なる、ビジネス判断に必要なデータをエンジニアの知見に基づいて関連付けることも可能で、目的や立場に応じて必要な情報を分かりやすく可視化し、迅速な意思決定を支援する。例えば、経営者やIT部門マネージャーは、全社を横断した業務プロセスの俯瞰的な把握や、経営に直結する重要なシステムの稼働状況を容易に把握でき、迅速な意思決定や業務プロセス改革に向けた施策検討につなげられる。

 IT部門の運用担当者は、IT環境全体やシステム間の関係性から運用状況を容易に確認でき、障害発生箇所や業務への影響範囲を的確に把握し迅速な対応が可能になるなど、IT運用業務の効率化を促進する。さらに、JP1/Integrated Management 2で集めた運用データは、日立のIT運用向けAIと組み合わせることで、運用状況の分析・判断や業務プロセスの最適化など、IT運用業務の自律化を図れる。

「JP1/Integrated Management 2」の概要

 RPAが実行する定型業務など、クライアント環境における業務実行の自動化を制御・監視する機能については、「JP1/Client Process Automation」を新たに提供。また、基幹業務のプロセスを自動化する「JP1/Automatic Job Management System 3」と連携することで、これまで自動化が可能であった既存システム上で実行する基幹業務に加え、クライアント環境で多種多様なRPAが実行する定型業務なども、実行順序や状況をふまえて統合的に管理できる。

 これにより、企業のカレンダーに合わせたスケジュールで業務を実行できるほか、業務部門やIT部門など部門をまたがった一連の業務プロセスの自動化や進捗管理が可能となり、企業全体の業務効率向上を促進する。

 製品の価格(税別)と提供時期は、JP1/Integrated Management 2 - Managerは60万円からで、1月31日提供開始。JP1/Automatic Job Management System 3 - Managerは27万円からで、1月31日提供開始。JP1/Client Process Automationは9万8000円で、3月29日提供開始。

 また、JP1/Client Process Automationが実行する複数の業務の実行順序や実行状況を、JP1/Automatic Job Management System 3 - Managerから一元管理するための製品となる「JP1/Client Process Automation Option for Automatic Job Management System 3」は98万円で、3月29日提供開始。