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日立、IoT向け運用管理を最適化する統合ソリューション「JP1 for IoT」

 株式会社日立製作所(以下、日立)は13日、IoT向けに運用管理を最適化するソリューション「JP1 for IoT」を3月15日から販売開始すると発表した。

 「JP1 for IoT」は、日立が培ってきたIT分野/OT分野の実績に加えて、統合システム運用管理「JP1」の技術やノウハウを生かした製品・サービス群。パートナー企業と行ってきた、IoTデバイスの運用自動化に向けた技術検証なども反映されているという。

 今回は、IoTデバイスの効率的なセキュリティ対策や稼働管理を支援するサービス「JP1 for IoT - デバイス管理」と、工場設備などにおけるUSBおよび端末の不正接続を監視するアプライアンス製品を提供する。

 このうち「JP1 for IoT - デバイス管理」では、IoTデバイスの状態を、利用者の目的にあわせて、設置場所やネットワークなどの単位でグループ化して可視化できるため、全体を俯瞰的にとらえられるという。なお、これらの機能は、インテリジェント統合管理基盤「JP1/Integrated Management 2」との連携により実現する。

 また、各種IoT向けクラウドサービスなどと連携したID・パスワード設定やソフトウェア更新、廃棄時の設定消去といったセキュリティ対策を一括して実行可能。不具合発生時の警告、内蔵電池など消耗部品の残量といった通知を自動的に受け取る機能も備えており、IoTシステムの安定稼働を効率的に実現できるとした。

 価格は、IoTデバイス1000台の場合で月額16万円(税別)から。「JP1/Integrated Management 2」は別途必要となる。

 このサービスを利用することで、IT部門だけでなく、IoTの活用を推進する設備管理部門やデジタルサービス提供部門は、デバイスの設置から運用、交換・廃棄まで、ライフサイクルを通した効率的なセキュリティ対策や稼働管理が可能になるため、IoTシステムの安定稼働を実現するとしている。

 一方のアプライアンスは、従来より販売してきた、工場設備などにおけるUSB、および端末の不正接続を監視するものを、新たに「JP1 for IoT - NX UsbMonitor」と「JP1 for IoT - NX NetMonitor」として販売開始する。

 「JP1 for IoT - NX UsbMonitor」は、未登録USBメモリの接続検知と接続排除、ログ取得などが可能で、価格は55万円(税別)から。5月31日の提供開始を予定する。

 「JP1 for IoT - NX NetMonitor」は、未登録端末の不正接続検知とネットワークからの排除、ログ取得などを行え、価格は190万円(税別)から。こちらも5月31日の提供開始を予定する。

 なお日立では、ソラコムのIoTデバイス向けアプリケーションとの連携をさらに強化するとともに、インテルが持つ、IoTデバイスの設置プロセスを容易化する技術や、ぷらっとホームのIoTゲートウェイと連携したセキュアな運用の自動化などについて、技術検証をそれぞれ進めていく予定。今後も、こうした各種パートナー企業および顧客企業との協創を推進し、「JP1 for IoT」を拡充していく考えだ。