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サイバートラスト、OSSの統合監視ソフト「MIRACLE ZBX 4.0」コミュニティ版を公開

大規模障害発生時のパフォーマンス劣化改善に対応

 サイバートラスト株式会社は7日、オープンソース統合監視ソフトウェア「Zabbix 4.0」をベースとしたエンタープライズ向けシステム監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX 4.0」を、コミュニティ版として一般公開したと発表した。バイナリパッケージは、yumコマンドおよびWebブラウザより取得できる。また、MIRACLE ZBX 4.0に対応したサポートサービスも提供開始するとのことだ。

 Zabbixは、オープンソースソフトウェア(OSS)として開発されている統合監視ソフトウェアで、最新版となるZabbix 4.0は10月2日(ラトビア時間)に公開された。サイバートラストでは、ミラクル・リナックス時代から、Zabbixをベースに独自の機能拡張を加えてMIRACLE ZBXを開発しており、今回、最新のMIRACLE ZBX 4.0がコミュニティ版として公開されている。

 MIRACLE ZBX 4.0では、主に国内企業ユーザーから寄せられた不具合修正や機能拡張などの要望を反映しており、特徴的な機能としては「アラートメール停止機能」が挙げられている。

 ZabbixやMIRACLE ZBXでは、監視機器に障害が起こると障害内容をメッセージやメール送信などで管理者へ通知する「アクション機能」を備えているが、大量に障害が発生した場合、同じ内容のアクションが大量に流れてしまい、本当に必要なアクションを、大量に発生したアクションが実行されるまで待ち続ける必要があったという。

 これに対してMIRACLE ZBX 4.0で実装されたアラートメール停止機能では、大量発生したアクションを任意で選んで停止できるため、必要なアクションの取得が可能となった。この機能は主に、不要なアクションが何万件も発生して情報の取得が困難になっていた、大規模なデータセンターやネットワーク管理者の利用に向くとのことだ。

 またMIRACLE ZBX 3.0の強化点だった、さまざまなOSが混在する環境でもインストール後すぐに暗号化通信が使用可能な「セキュリティ強化機能」も、MIRACLE ZBX独自の機能として引き続き利用可能。さらに、Zabbix 3.2/3.4/4.0で実装された、WebFrontエンドデザインの刷新、タグベーストリガー機能などのパフォーマンス改善機能も、MIRACLE ZBX 4.0で利用することができる。

 なおサイバートラストでは、MIRACLE ZBXのアプライアンス製品やテンプレート/オプション製品を含む統合監視ソリューションを提供しており、MIRACLE ZBX 4.0についても、仮想アプライアンスの発売を2019年第1四半期に予定するとのこと。また今後も、MIRACLE ZBX 4.0に対応した製品・サービスを順次リリースするとしている。