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OKI、スマート工場実現に向けたIoT活用工場ソリューション「Manufacturing DX」を提供開始

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は22日、製造業が抱える課題を解決し、スマート工場の実現に向けたIoT活用工場ソリューション「Manufacturing DX」の提供を開始した。

 Manufacturing DXは、スマート工場実現の第一歩となる製造現場を見える化する「現場変革」から始め、現場と経営を高度、かつ双方向に連携する「IT・オペレーション変革」を実現することで、環境変化・法令対応・少量付加価値生産などのさまざまな経営判断を支援する「マネジメント変革」の3つの変革から構成される。

 また、これらの実現には、「センシング」「データ収集・管理」「AI・高度活用」「自律制御」の4つの技術基盤が不可欠だとして、OKIではこれらの技術基盤とともに、3つの変革を三位一体で推進することで、顧客の課題を解決するとしている。

 「現場変革」については、従来の勘や経験への依存から脱却し、現場のデジタル化・活用へのシフトが重要だと説明。OKIの工場への導入と多くのユーザーとの共創を通じ、実用化可能な利用設備の異常予兆検知による最適保全と、光ファイバーセンサーによる現場温度の歪分布の可視化や自社工場での導入効果に基づく、プロジェクションマッピングや画像処理による作業状況のデジタル化など、現場変革につなげるソリューションの提供を順次拡大していく。

 「IT・オペレーション変革」については、生産計画と現場稼働状況の一元化や、高度なファクトリーオートメーションを実現するには、IT層とOT層の相互運用が不可欠だと説明。OKIが得意とするセンサーネットワークや産業用イーサネットなどの各種ネットワークソリューションを提供するとともに、収集したデータを意味ある情報に変換し、迅速な経営判断に活かすためのエッジ領域と経営層を連携するソリューションなどを順次提供していく。

 「マネジメント変革」については、現場の生産状況や外部環境、ステークホルダーの要望などさまざまな状況・情報から、最適かつリアルタイムな経営判断を行っていくことが求められると説明。OKIの自社導入と豊富な構築実績に基づく「ERP・生産管理システム」「統合保守管理システム」「製品含有化学物質管理」などの従来のソリューションをさらに高度活用してマネジメント変革実現を支援するため、現場や外部のあらゆる情報を効率的に管理・連携し、高度な経営判断を支援するソリューションを順次提供していく。

 ソリューションの販売価格は個別見積もり。OKIでは、Manufacturing DX全体として今後3年間で50億円の販売を目標とする。