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OKI、現場業務の効率化と生産性向上を実現するリモートDXプラットフォーム技術「REMOWAY」を開発

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は27日、人とロボット、さまざまなエッジデバイスを連携し、遠隔からリアルタイムかつ直感的に現場対応を行うリモートDXプラットフォーム技術「REMOWAY(リモウェイ)」を開発したと発表した。同技術により、現場の業務プロセスの見える化だけでなく、業務特性に合わせた、リアルタイムな業務の監視と制御が行えるとしている。

 OKIでは、現場の人手不足の深刻化により、サービスロボットをはじめとするDXの導入が進んでいるが、一方では現場業務の代替が先行し、人の活動との共存や協調など、業務特性に合わせた考慮が足らず、導入後に問題となる事例が増えていると説明。こうした状況に対し、現場の業務特性に最適な人とエッジデバイスの共存環境を柔軟に構築でき、遠隔からの高度運用を実現するプラットフォーム技術を開発した。

 REMOWAYは、人やロボット、センサー、IoT端末、インフラ装置など多種多様なエッジデバイスが混在する環境下でも、柔軟な連携制御を可能にするプラットフォーム技術。メーカーが異なる複数ロボットの遠隔運用、既設の各種センサー・端末・インフラなどの遠隔モニタリングに有効な解決策となり、複数拠点を1:Nで運用、さらにM:N運用へ拡張できるため、現場の人材不足を解消する省人化や業務効率化だけでなく、人手を増やさずにサービス領域の拡大にも柔軟に対応できるとしている。

リモートDXプラットフォーム「REMOWAY」構成図

 エッジデバイスが接続しやすいHTTP/MQTTのインターフェイスを備え、現場のエッジデバイスと運用センターを最適かつ柔軟に連携可能。エッジデバイスから取得されたデータをリアルタイムでモニタリングでき、利用者の視認性に合わせて、収集情報からアクションプランやエスカレーションを一元化して表示できる。

 メーカーが異なるロボットも、OKIのエッジモジュール「ROMBOX」を使用することで、運用が可能。プロトコル変換や通信の冗長化など、ロボット運用に必要な共通機能も提供する。また、OSSを活用することで、エッジデバイスとの連携だけでなく、ベンダーが提供するプラットフォームとの連携もでき、既存環境のAPIも活用できる。

 OKIでは、技術開発拠点のOKI蕨システムセンターで、REMOWAYによるさまざまなエッジデバイスを連携した実証実験を、共創パートナーと推進している。現在は、スマートロボット「temi」を使用した警備巡回・接客案内や、エレベーターに「Ville-feuille」を導入してロボットと連携させ、複数フロアの自動巡回を行うなどの実証実験を行っている。

 OKIでは今後、労働力不足が深刻になっている商業施設、介護施設、工事現場、公共施設などの業務領域において、共創パートナーとともにREMOWAYの効果検証と改善をすすめ、早期の市場参入を目指す。