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OKI、映像AIを活用して組立工程の作業ミス見逃しを防止する「外観異常判定システム」を販売

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は1日、映像AIを活用して組立工程の作業ミス見逃しを防止する映像AIソリューション「外観異常判定システム」の販売を開始した。価格は個別見積もり。

 外観異常判定システムは、製造現場のなかでも特に熟練者の技術・経験を必要とする検査工程にAIを取り入れて、省力化・自動化を実現するソリューション。カメラで撮影した検査対象の部品・製品の高精細映像を、OKIのAIエッジコンピューター「AE2100」で解析することにより、リアルタイムで製品の外観異常を判定し、即座に作業者に結果を通知する。判定結果を含む検査画像、製品情報などの証跡データは、上位に位置する管理サーバーに蓄積し、品質管理や分析に活用できる。

外観異常判定システムの概要

 OKIでは、ローカル5G実験試験局を備えるOKI本庄工場の通信機器製造ラインにおいて、システムの実証実験を実施。高精細映像をローカル5Gネットワークで伝送し、AE2100で映像解析した結果、作業ミスの見逃し“ゼロ”化とともに、製造工程全体の作業時間を15%削減する効果が実証できたという。また、従来は熟練を要した目視検査工程を自動化したことで、作業者の負荷軽減効果も期待できるとしている。

 OKIは外観異常判定システムを、スマート工場を実現するManufacturing DXのソリューションのひとつとして販売し、今後3年間で10億円の売上を目指す。また、引き続き、本庄工場をはじめとする自社工場でのManufacturing DX導入実績・ノウハウを生かして、AIエッジ×5Gの各種ソリューションを提供し、製造業の現場力強化およびITとOTの改革に貢献していくとしている。

検査風景と検査結果画面