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OKI、920MHz帯無線を用いたIoTの導入パッケージ「IoTファストキット」
2016年9月28日 14:14
沖電気工業株式会社(以下、OKI)は、920MHz帯無線を用いたIoT導入パッケージ「IoTファストキット」を10月3日に販売開始する。
パッケージは、照度センサー、CO2センサー、温湿度センサー、振動センサー、920MHz帯マルチホップ無線ユニット、センサーデータを集めてクラウドへ転送するゲートウェイ(IoT-GW)各一式と、収集したデータの見える化のためのIoTプラットフォームをセットにしたソフトウェアから構成される。振動センサーについては11月提供開始予定。以後、他のセンサーも順次提供検討中。販売価格(税別)は23万円から。
OKIが開発したIoTプラットフォームを基盤として、簡単かつ低コストで、短期間でのIoT試行導入が可能。試行後の本格導入への移行においては、用途に合わせた拡張やカスタマイズなどが容易で、大規模なシステムでも安全に利用することが可能となる。
920MHz帯マルチホップ無線技術により、広範囲なネットワークが安価で構築可能。干渉の恐れがある2.4GHz帯無線と異なり、920MHz帯マルチホップ無線にはその心配がなく、障害物を回り込みながら長い距離での通信が可能で、少ない機器でレイアウト変更などに柔軟に対応できる。
IoT-GWの設定については、専門知識がなくても、電源をオンにするだけで簡単につながるネットワーク設定となっており、設置期間短縮と設定コストの大幅削減が可能。プログラマブルロジックコントローラー(PLC)やセンサーなどを接続するためのシリアル通信プロトコルであるModbus RTUに準拠しているセンサーであれば、すべて接続可能となっている。
複数拠点での異なったデータ管理が容易で、事務所や工場などの複数拠点で、拠点ごとにアクセスできるデータを分離することができるため、それぞれの拠点に閉じたセンサー情報を管理、見える化が行える。
IoT-GWには、接続機器が正しいものであることを示すため、出荷時に機器の証明書を埋め込み、その証明書にて認証を行う機能を搭載。従来、パスワード認証により行っていた認証を、デジタル認証機能を備えることで、なりすましなどのセキュリティ課題を解決している。
さらに、IoTアプリケーションの開発を大幅に短縮することが可能なAPI(有償提供)を用意。APIを利用することで、顧客自身で短期間の開発が行える。
利用用途としては、工場へのセンサー設置による工作機械の稼動状況の見える化や、鉄道設備へのセンサー設置により、設備の老朽化、故障との相関関係を見出す故障予兆システムとしての試行導入などを挙げている。