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NEC、複数のロボットを一元管理する管理ソフト「Robot Solution マネージャ」

RPAへの取り組みを強化、関連ソリューションも拡充へ

 日本電気株式会社(NEC)は10日、RPA(Robotic Process Automation)ソリューションを強化し、複数のロボットを一元管理できる「NEC Software Robot Solution マネージャ」を販売開始すると発表した。また、あわせて、現状の業務を可視化する「働き方見える化サービス」を強化し、企業で注目を集めている「働き方改革」への取り組みを支援する。

 NECではRPA関連の製品・サービスとして、2017年7月、RPAソフトウェア「NEC Software Robot Solution」を販売開始したほか、RPAに適合する業務の選定、適用診断、ロボット開発を行う「RPA導入サービス」を提供してきた。

 しかし、企業内においてRPAを用いた業務効率化が進むと、稼働するロボットの数が増え、それぞれの稼働状況が把握しにくくなってエラーによる業務停止が起こったり、ライセンス切れのリスクが高まったり、といった課題が生じてくることが予測されるという。

 今回提供するNEC Software Robot Solutionマネージャは、各ロボットの状況を把握し、端末から実行状況までを一元管理できる製品で、これを利用することによって、こうしたリスクを軽減できる。また、ロボットに日時を指定してスクリプト(ロボット定義)を配信する機能を備えており、ロボットの稼働率を上げて、投資対効果を高められる効果もあるとのこと。

 価格は240万円(税別)で、提供開始は5月30日を予定する。

NEC Software Robot Solutionマネージャの画面イメージ

 あわせてNECでは、NEC Software Robot Solutionとx86サーバー「Express5800シリーズ」、あるいはリモート操作ソフトウェア「WebSAM WinShare」を組み合わせ、RPAとプラットフォームを一体化した提案を促進するという。具体的には、評価レポートや構築手順、性能評価などをドキュメント化し、社内や販売店で展開することにより、迅速な提案を行えるようにする。

 加えてNECは、企業のRPA導入を支援する社内の販売およびサポート要員を整備し、100名規模にすることで、RPAビジネスの加速を目指す考えだ。

 一方で、RPAを社内業務に適用するためには、業務の実態を把握したうえで、どの業務で利用することが適切かを判断する必要がある。

 そこで、すでに提供している働き方見える化サービスの「業務タスク機能」を強化し、個人ごとに最大10個の業務の時間集計を行えるようにした。この機能により、対象業務にかけている時間を定量的に測定できるため、対象業務をRPA化する場合の投資対効果の判断材料としての活用できるという。

 さらに、上位サービスの「Advanced版」では、個人だけでなくグループごとの集計機能を実装しているので、業務に対しての、グループ全体での投入時間も可視化できるとしている。

 1アカウントあたりの価格(税別)は、Standard版が月額500円、Advanced版が月額980円。なお、機能強化されてはいるが、従来の価格から変更はない。

働き方見える化サービスの業務タスク機能