ニュース

TIS、AWSへのシステム移行を支援する金融業向けテンプレート

 TIS株式会社は19日、Amazon Web Services(AWS)の本格利用・大規模展開を支援する「金融業界向けAWS運用テンプレート」を提供すると発表した。

 金融業界向けAWS運用テンプレートは、クラウド移行に向けたコンサルティングやクラウド環境構築後の運用などからTISが得たノウハウを、「クラウド利用ガイドライン」「統合運用管理基盤」の2つのテンプレート群に集約したもの。

 このうちクラウド利用ガイドラインでは、クラウド利用における「運用ガイドライン」「セキュリティガイドライン」をはじめとした、ガイドラインとなるテンプレートを提供する。例えば、金融業界向けのFISC対応テンプレートなど、業界標準ガイドラインに準拠したものや、PCI DSSなどのセキュリティ基準に準拠したものを用意しており、TISが各社のポリシーとのフィット&ギャップを実施して、クラウド利用におけるルール整備を効率化するとした。

 一方の統合運用管理基盤では、金融業界でのクラウド運用に必要となる機能をテンプレート化、AWS上の顧客システムを運用管理する基盤を、迅速に構築できるとしている。

 なお統合運用管理基盤は、サービスデスク、障害監視、ログ管理、踏み台/アクセス監査をまとめた「基本サービス」と、セキュリティ対策、AWS CLI実行、パッチ配布、Proxyサーバーから必要な機能を選択できる「オプションサービス」のメニューで構成される。

 TISでは、クラウドの本格利用においては、一般的に「企画/検討」「検証/準備」「設計/構築」「本番運用」の各フェーズで、従来のオンプレミスとクラウドの違いを踏まえた準備や運用体制の構築が必要となるが、これらのテンプレートを利用することでその期間を短縮できるとアピールしている。

 なお同社は、AWSの本格利用・大規模展開を検討している金融業界の企業向けに展開し、2020年までに、30社への導入、30億円の売り上げを目指すとのことだ。