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NTTデータ先端技術が「Hinemos 6.1」公開、運用自動化による“攻めの運用”を実現

 NTTデータ先端技術株式会社は7日、オープンソースの統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」において、新版「同 ver.6.1」を提供開始すると発表した。主に、「攻めの運用」を実現するために必要な機能を強化しているという。

 Hinemosは、システム監視とジョブ管理の両機能を備えた統合運用管理ソフトウェア。

 新版ではまず、さまざまなメッセージや性能値に加え、パケット情報やバイナリログなどのデータを収集・蓄積できるようにした。収集にあたっては、Hinemosエージェントさえ導入されていれば、追加のソフトは不要。また、収集したデータに対して決められたログフォーマットの形でタグ付けし、タグによる統計情報を監視する、といったことも可能になる。

 さらに今回、Hinemosに蓄積したデータを活用して、その瞬間の単一の性能値にとどまらず、傾向や複数の値の相関などで監視を行えるように改善を行った。これにより、その瞬間の単一の性能値を監視するだけでは検出ができなかったサイレント障害の監視を、容易に行えるようになったという。

 例えば、これまでの値から傾向を自動で分析し、将来予測した値に対して異常値を検知すると監視アラートを実施する「将来予測監視」、収集した値が短時間で急変したことを検知すると監視アラートを実施する「変化量監視」、収集した2つの性能値の関係性を見ておき、相関性が崩れた時点を検知することで、より早く障害に対応する「相関係数監視」、複数の条件を組み合わせて正常・異常を判断する「収集値統合監視」などを行える。

 また、より簡易に業務や運用を自動化する機能を強化しており、実行中のジョブ同士のイベント連携や、過去のジョブ実行履歴から実行時間の傾向を把握し、ジョブの実行時間が傾向から乖離(かいり)した場合に監視アラートを実施、ジョブに付与した実行優先度による後続ジョブの実行制御などを実施できる。

 なお、Hinemos ver.6.1はHinemos ver.6.0とのエージェントの互換性を持つことから、管理対象のPCなどに手を加えることなく、新版の機能を導入可能とした。

 Hinemos ver.6.1のオープンソース版は、GNU General Public License(GPL)でGitHubに公開されている。