大河原克行のキーマンウォッチ

“うちの会社は風通しが悪い”をAIで解決する――U-ZEROの三村真宗CEOが仕掛ける、現場・経営間で「声」を循環させる仕組みとは?
2026年6月10日 06:15
AIを活用し、従業員の声を経営に反映するSaaS型AIソリューション「U-ZEROエンゲージメントスイート」などを展開するU-ZEROが、事業を本格化させてから約1年を経過した。U-ZEROの三村真宗CEOは、「まずは、コアとなるコンポーネントをそろえることができた。感度の高い企業経営者からの関心が集まっている」と手応えを示す。
U-ZEROが提案する「フィードバック経営」に対する経営層からの関心の高まりに合わせて取り組みを進化。「うちの会社は風通しが悪い」という企業の悩みを改善する手段を、デジタルソリューションと人的ソリューションの両面から提供することになる。
「フィードバック経営の実装パートナーを目指す」と語るU-ZEROの三村CEOに話を聞いた。
設立1年で9億円超を調達、AIが本音を引き出す「U-ZEROエンゲージメントスイート」の手応え
――U-ZEROは、従業員の声を経営に生かし、企業のエンゲージメント改革を支援することを目的に設立しました。それを実現するためのSaaS型AIソリューション「U-ZEROエンゲージメントスイート」を2025年5月から提供しています。約1年を経過して、手応えはどうですか。
設立してから早い段階で、優秀な人材に参加してもらうことができ、組織を整え、いいスタートが切れたと思っています。2025年5月に初めて開催したプライベートイベント「U-ZERO DAY」では、想定以上の反響をいただいたこともあり、自己資金だけでほそぼそとやるのではなく、資金調達によるスケール化を進めることにしました。結果として、エンジェルラウンドの段階でありながら、9億200万円を調達することができました。
社員数は60人に増加しており、業務委託を含めると100人以上の体制となっています。
すでに、富士通、キッツ、住友ファーマ、弥生など経営トップ自らがエンゲージメント改革に強い関心を持ち、この領域に感度が高い企業が導入しています。
一方で、主力となる「U-ZEROエンゲージメントスイート」も、この1年で多くのコンポーネントがそろってきました。AIがインタビューを行う「U-ZEROコンストラクティブフィードバック」や、従業員の声を可視化し、組織改善を加速する「U-ZEROエンゲージメントサーベイ」、AIによる簡易質問で社員の心境を自動検知する「U-ZEROパルスサーベイ」、フィードバックの実行状況を可視化する「U-ZEROフィードバックモニタリング」などのコンポーネントを、すでにリリースしています。
これらのコンポーネントに共通しているのは、いたるところにAIを使い、AIが中心となって稼働する仕組みであることです。
「U-ZEROエンゲージメントスイート」のコンポーネントを利用することで、社員がどれだけMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を理解しているのかといったことを分析し、それを改善するためのアクションプランを提示するほか、社員の声を、AIを使って引き出すといったことができます。収集した社員の声をもとに、現在の状況を点数で評価したり、マップとして表示したりすることで視覚的に理解できる機能も用意しています。
1000人の社員の声が集まると、1人1行でも1000行を読んで、それを分析しなくてはなりません。これをAIが正確にさばいてくれれば、正しい状況を、短時間に理解することができます。
――一般的なAIを用いても、社員の声の内容を分類してくれそうですし、マッピングもしてくれそうですが。
確かにそうです。ただ、「U-ZEROエンゲージメントスイート」は分類することだけが特徴ではありません。実際に社員の声を集めてみるとわかるのですが、フリーコメントを任意で集めてみると、多くのことを書いてくれませんし、当たり障りのない範囲でまとめたり、会社に忖度(そんたく)した回答になったりすることが起こりがちです。
それに対して「U-ZEROエンゲージメントスイート」では、AIインタビュアーを活用することで、必要なところを深堀りして質問し、社員の本音を聞き出すことができます。AIインタビュアーは、マッキンゼー出身コンサルタントのインタビューフレームワークを学習していますから、ビジネスコンサルタントが、すべての社員に話を聞くのと同じ環境が実現できるともいえます。その上で、集約した意見をAIがサマリーし、サンバーストグラフで表示します。さらに、必要に応じて、内容をドリルダウン表示して、詳細な内容も確認できます。そして、AIが緊急度や希少度などを分析し、それに応じて、社員から出ている提案の詳細を確認できます。サーベイや分析で終わるのではなく、アクションプランにまでつなげることができる点も、「U-ZEROエンゲージメントスイート」の特徴です。
ダッシュボードやサマリーは、部門ごとや階層ごとに見ることができますし、どこでどんなことが起きているのかを可視化し、アクションプランを提案します。コンサルティング会社に分析してもらうと、全社規模での改善策の提案はありますが、部門ごとの課題を抽出し、改善提案をするところまではできません。
また、「U-ZEROエンゲージメントスイート」は、社員に向けてワークショップを開催する際には、抽出した課題をもとに、どんなことをポイントにすればいいのかを検討できる機能も用意しています。課題意識が高い部分から、社員との対話を進めるとともに、会社や組織の経営理念と、個人のパーパスを同期させるための活動も進めることができます。
経営者の方からは、「経営理念を作ってみたが、なかなか浸透しない」という声や、「エンゲージメントスコアがまったく改善しない」、「エンゲージメントサーベイを実施しても、次のアクションや改善につながらない」といった声を聞くなかで、「U-ZEROエンゲージメントスイート」の説明をすると、「こうした製品を待っていた」という反応をいただくことが多いですね。
すでに、「U-ZEROエンゲージメントスイート」の機能を使うことで、エンゲージメントスコアを改善することができたという大手企業の例があります。
――非財務指標として、エンゲージメントスコアを掲げる企業が増加するなかで、スコアの改善に苦労している企業が多いことを感じています。
実は5年前からエンゲージメントサーベイをやっている企業と、昨年からエンゲージメントサーベイを実施している企業では、雰囲気の違いを感じています。5年前から実施している企業の場合、どことなく、あきらめのような雰囲気を感じることがあります。調査が年中行事のようになっており、エンゲージメントサーベイを実施することによって、会社が変わるという期待感が薄れています。
こうした企業にこそ、「U-ZEROエンゲージメントスイート」を使ってほしいのです。スコアの推移を見ているだけでは、課題の真相にはたどり着けません。「経営者の情報発信が適切であるか」、「働きやすい職場環境が整っているか」といった設問でサーベイをしても、状況が把握でき、そこを改善しても、社員が持つ課題の解決にはつながりません。社員の生産性を向上するためのポイントや、モチベーションのボトルネックになっている部分は別のところにあります。課題となるポイントを突いて、課題を浮き彫りにするには、AIインタビュアーのような仕組みが効果的であり、スコアを見て判断するのではなく、課題に向き合い、その対策と成果を社員に返すところまで踏み込む必要があります。
――AIインタビュアーに対する許容性はどうですか。
実際に、「U-ZEROエンゲージメントスイート」を導入している企業に話を聞くと、AIの方が、むしろ心理的安全性が高いという声が上がっています。インタビューの対象となる社員からも、「相手がAIなので忖度なく、話ができる」という声が出ています。2026年6月には、AIインタビュアーが、さらに進化することになります。すでに音声での対応を実現していますが、新たに発言内容をリアルタイムで解析し、どんな感情で述べたのかといったことをとらえるほか、論点を明確にして、それに沿った質問にするといったような進化を遂げます。
自身の苦い経験から確信した「フィードバック経営」の価値
――「U-ZEROエンゲージメントスイート」は、「フィードバック経営」の考え方がベースになっています。「フィードバック経営」とはどんなものですか。
「うちの会社は風通しが悪い」という声をよく聞きます。何でも言える風土を作ろうと、社員同士のコミュニケーションを図る仕組みを導入したり、社員研修をやったり、社長からのメッセージを発信したりといったことをしても、結果として、大きな変化は生まれず、会議では意見が出ず、現場は沈黙したままだというケースは少なくありません。
私は、社内の風通しが悪い原因は、「声」が循環していないことに尽きると考えています。社員が「何を言っても変わらない」とあきらめていたり、「言ったら自分が不利益になる」と考えてしまったりすると、社員は口を閉ざしてしまいます。
声が届く仕組みを作り、届いた声をしっかりととらえ、そしてフィードバックをして、社員同士がお互いを高め合うことで、社内には心理的安全性が醸成され、風通しがよく、働きがいがある企業の実現につながります。これが「フィードバック経営」です。
私自身、苦い経験があります。初めて経営トップに就いたとき、米国本社からのプレッシャーを強く感じ、結果を出すことばかりにこだわり、組織づくりを後回しにして、打ち出した経営理念さえも、日々の判断に落とし込まない経営を進めていました。数字を上げることを目的に、社風や価値観に合わない人材まで採用し、即戦力として登用するといった無茶なことをした結果、数字は上がらないばかりか、社員同士の信頼がなくなり、情報を共有することも減っていきました。会議室では何も意見が出ないのに、会議室を一歩出ると、決定事項に対する不満を漏らす社員が多く、経営トップと社員との間には大きな隔たりが生まれていました。
あるとき、米国本社の私の上司に、日本法人の社員からメールが届きました。私に対する不満がつづられたものです。社員にとっては、私に直接言うことをあきらめた結果の行動でした。これには、ショックを受けました。私が、社内を沈黙させる原因を作っていたのです。
そこで方針を見直し、この会社をよくしたいという意志を持った社員だけに残ってもらい、その10数人とともに合宿を行い、目指すべき高い目標を掲げ、会社の文化づくりや情報共有を促進するためのタスクフォースを、社員に参加してもらう形でスタートしました。このときから社内は大きく変化しました。
社員の声から新たな施策が始まり、それに対して、社員が声を上げ、現場と経営の間を声が行き来する「タテの循環」が回り始め、さらに、社員同士が率直に課題を言い合うフィードバック文化が生まれてきました。その結果、社員がお互いに高め合う「ヨコの循環」も浸透していきました。
合宿から5年を経て、「働きがいのある会社ランキング」で1位を取ることができ、7年連続でこれを維持。業績も伸び、国内時価総額トップ100社のうち、70社にサービスを採用してもらいました。社員とともに掲げた高い目標も達成することができました。
組織の沈黙を打ち破る“3つの柱”
――「タテの循環」と「ヨコの循環」について、教えてください。
沈黙の組織が生まれる構造的な要因は、企業の羅針盤を喪失する「経営理念の形骸化」と、声が階層で止まる「タテの壁」、無関心の溝を生む「ヨコの壁」、そして、「沈黙を正当化する文化」だといえます。
タテの壁は、前述した「何を言っても変わらない」というあきらめを生むことになります。これを打破するのが「VoE(Voice of Employee)サイクル」です。しかし、社員に「何か意見はありますか」と聞いても何も変わりません。大切なのは、まずは経営側が方針を示し、それに対して社員が声を返すことです。さらに、届いた声に対して、「こう変えた」という結果を届けることで、「タテの循環」が生まれます。社員の声を受けて、会社が動くということが繰り返されると、また次の声が出て、「言えば変わる」という実感が生まれてきます。
一方、現場の社員だけでなく、中間マネジメント層にも、「自分たちでやり切らなくてはならない」とか、「不確実な情報は上に上げたくない」という「善意のフィルター」がかかり、知らないうちに「タテの壁」をつくってしまう場合があります。それが「沈黙の組織」につながる温床になります。これも打破していく必要があります。
それに対して、「ヨコの壁」は、部門間、社員同士が、無関心となる状況を指します。これが生まれる理由のひとつが、部門に課された目標が高く、自分たちのことだけに関心が集まり、ヨコとの連携を考えなくなるという構造です。一方で、「ヨコの循環」ができている組織では、ちょっとした会話でお互いを高め合うことができています。例えば、商談の帰り道に、同席した営業担当者と技術者が、「あの提案は刺さっていた」、「デモの仕方を変えてみた方がいい」といった会話をするだけで、次の商談のやり方は大きく進歩し、お互いに高め合うことができ、商談獲得につながる確率も高まります。
「ヨコの循環」で大切なのは、伝える力よりも、受け止める力です。耳の痛い話を受け止めて、それをもとに行動を変えることができる力が備わることで、伝える側も安心して声を出せるようになります。こうした社員同士の双方向のやり取りを「フィードバック文化」と呼び、これを定着させることが「フィードバック経営」には重要な要素となります。
そして、フィードバック経営を実現するには、「タテの循環」、「ヨコの循環」に加えて、もうひとつの大切な柱があります。
――それは何ですか。
「経営理念の実装」です。「実装」という言葉を使っているように、経営理念を掲げるだけでなく、日々の判断や、社員の行動に落とし込むことを指します。不安の起点は、行き先が見えないところにあります。経営理念によって、方向が決まれば、不安や迷いが消えて、社員が声を上げる理由が生まれます。同じ方向に向かっているからこそ、耳の痛い話も受け入れ、「タテの循環」と「ヨコの循環」が活性化し、フィードバック経営へとつながります。
実際、MVVに対する意識や理解が高い企業では、79%の社員が会社や組織の成功を自分事と感じているのに対して、低い企業では31%にとどまり、その差は2.6倍となっています。組織の力に大きな差ができるのは明らかです。
経営理念を実装したり、エンゲージメントを高めたりするためには、会社が掲げている夢や志、大義を明確にし、それらを言語化した経営理念やMVVを、個人のパーパスと重ねることが大切です。自分の日々の仕事と、会社の経営理念、MVVとの接続性がないと社員には何も響きません。企業の成長において、経営理念の実装という要素は、外せないものなのです。
「経営理念の実装」、「タテの循環」、「ヨコの循環」という3つの柱は、組織にとっては養分のようなものです。これがあるからこそ、高め合う組織という青々と茂った大きな木が育つことになります。
これが、「うちの会社は風通しが悪い」と嘆く経営者に対する回答となります。
――U-ZEROでは、企業を対象にした「フィードバック研修」も実施していますね。
これまでに、35社がフィードバック研修を導入しました。研修では、方向性の柱である「経営理念」、タテの声の柱である「VoEサイクル」、ヨコの声の柱である「フィードバック文化」の重要性を示すとともに、これらの3つの柱が機能した結果として育つ「心理的安全性」が重要であり、これによって、「フィードバック経営」が実現することを示しています。
対話の積み重ねが心理的安全性の「轍」となる
――これらの企業との対話や研修を通じて、課題と感じる部分は何ですか。
日本の多くの企業に共通することなのですが、「心理的安全性」の本来の意味が理解されていないという点を課題に感じます。「心理的安全性」とは、安心して働けるということではなく、安心して対立したり、安心して異論を言えたりする環境のことです。日本の企業文化は、これを受け入れる風土が育っていないところがあります。欧米では、発言することが加点になる文化であり、沈黙は、貢献ゼロとみなされます。
しかし日本では、「沈黙は金」とか「口は災いのもと」といったように、沈黙が基本姿勢であり、沈黙が賢明さと解釈される価値観すらあります。発言できる恐怖を取り除いたとしても、迷いやあきらめが残りやすい風土があり、様子見したり、沈黙したりといったことが続きます。
もともと日本の企業には、集団主義があり、異論を言うと「空気を読まない」と排斥されたり、ハイパワーディスタンスであるため、上司は偉いという認識が強く、正解探しと忖度が先に立ってしまったりという傾向があります。また、高不確実性回避の考え方により、不確かな意見は言わず、完成された意見だけが求められます。そして、ハイコンテクストにより、「言わなくてもわかるはず」という察する気持ちが美徳とされています。こうしたことが組み合わさることで、日本の組織は、すぐに沈黙する組織に戻ってしまいます。
心理的安全性を確保するためには、欧米の企業の場合は、恐怖を取り除けば声が出るというSafety Firstのアプローチでいいのですが、日本の企業に適したアプローチは、Action Firstです。声を引き出すことを前提とし、「言って受け止められた」「言って何かが変わった」という体験が積み重なることで、ここは安全だと認識できるようになります。それによって、社員の心理的安全性が育つことになります。
では、Action Firstの前提となる声を引き出すためにはどうするか。ひとつめは経営理念を共有し、それをもとに、言っていい理由を与えることです。例えば、MVVに照らし合わせると、その判断はおかしいという意見の仕方もできるわけです。意見のよりどころができることで、迷いの壁を無くし、声を引き出すことができます。
2つめは、VoEサイクルによって、「言う回路」を整備することで、言っても変わらないというあきらめの壁を排除します。そして、3つめが、フィードバック文化によって、「言い方と受け止め方を教える」ことで、言ったら不利益になるという恐れの壁を排除します。
調査をしてみると、心理的安全性を感じているという人は、何もしない場合には26%にとどまっていますが、迷いの壁、あきらめの壁、恐れの壁の3つの壁を排除した企業では、心理的安全性を感じる人が92%にも達し、3.5倍にも増加しています。
私は、心理的安全性は、組織が整える「道」ではなく、組織と社員が対話を重ねて刻まれた「轍(わだち)」であると思っています。何度もクルマを走らせるように、何度も対話を繰り返すことで、「言って大丈夫だ」という轍が生まれます。これが、日本の企業に適した心理的安全性の確保に向けたアプローチの仕方だといえます。
人的資本経営に注目が集まっているものの、打ち手がわからず、目安箱のようなものを設置するだけで終わったり、エンゲージメントサーベイだけで終わってしまったりというケースが少なくありません。
U-ZEROは、行動や意思決定に落とし込み、フィードバック経営を実装するためのパートナーを目指します。AIを活用したサーベイやコンサルティング、研修によって、フィードバック経営の設計から定着までを伴走するのがU-ZEROの役割となります。私たちのビジネスは、VoEの仕組みを活用し、フィードバック文化を定着させるという新たな切り口でのアプローチになりますから、まだまだ手探りのところもあります。常にビジネスモデルを進化させながら、最適な提案をしていきます。
組織改革領域において“ERPベンダー”的な立場を目指していく
――2026年度は、U-ZEROにとって、どんな1年になりますか。
2025年度の段階では、「経営理念の実装」、「VoEサイクル」、「フィードバック文化」を実現するために、最低限必要なデジタルソリューションを用意でき、そこに人的ソリューションとして、「U-ZEROファシリテーション」、「U-ZEROエンゲージメントコンサルティング」、「U-ZEROフィードバック定着コンサルティング」、「U-ZEROフィードバックワークショップ」を提供する体制を整えました。
コンポーネントとしては、そろいきってないところがありますので、2026年度は、これを整備していきます。例えば、経営理念の実装を支援する「U-ZERO MVVプラットフォーム」や「U-ZERO浸透度モニタリング」、フィードバック文化の浸透を図るための「U-ZEROフィードバックロールプレイ」は、2026年度中のリリースを予定しています。また、2027年度以降には、VoEサイクルの実現を支援するための「U-ZEROコンプライアンスモニタリング」などのリリースを予定しています。
スタートした段階では、「経営理念の実装」の領域は、あまり想定していなかったのですが、AIインタビュアーが、企業の課題を聞くと、ほぼすべての企業で、経営理念が理解されていないということがわかってきたのです。そこで、この領域にも、デジタルソリューションや人的ソリューションを用いた仕組みを提供しようということで、大きく舵を切りました。いまでは「経営理念の実装」を足がかりに、「U-ZEROエンゲージメントスイート」に関心を寄せていただく企業が増えています。
中長期の目標としては、時価総額トップ100企業のうち、50%の導入を目指していきます。また、日本企業の海外法人についても、提案をしていくつもりです。さらに、一部のソリューションについては、パートナー経由での販売も検討していきたいですね。
一方で、ちょっと宣伝になってしまうのですが(笑)、2026年度の取り組みのなかで、新たな書籍を上梓します。2023年3月に、「みんなのフィードバック大全」(光文社刊)をフィードバックのスキル書として上梓したところ、12重版となり、発行部数は4万7000部に達しました。今回は、「フィードバック経営-沈黙の組織から高め合う組織へ-」(日経BP刊)のタイトルで、経営層などを対象に、沈黙する組織から、互いに高め合う組織へと変革するためのフィードバック経営の理論と実践方法を、体系的にまとめています。
私は、フィードバックを経営に生かすという概念を普遍化させたいと考えています。日本の企業は、社員との対話がまだまだ足りないということを感じています。U-ZEROは、仕組みによって、対話を引き出すということに取り組みたいと考えており、この書籍が、それを促すきっかけになればと考えています。
U-ZEROが目指しているのは、組織改革領域やエンゲージメント領域のERPベンダーのような存在であり、U-ZEROが開発したデジタルソリューションを、企業の仕組みのなかに持ち込むことで、企業変革を支援することを目指していきます。










