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日立、エンタープライズ向けSIの全工程にAIを適用する「Agentic AI Integration Platform」を開発
2026年7月24日 13:10
株式会社日立製作所(以下、日立)は24日、熟練エンジニア減少などの社会課題に応え、顧客のAIトランスフォーメーション(AX)を加速するため、エンタープライズ向けシステムインテグレーション(SI)の全工程にAIを適用する「Agentic AI Integration Platform」を開発したと発表した。
Agentic AI Integration Platformは、外部環境分析や構想策定から要件定義、設計、コーディング、テスト、運用の工程ごとに最適なAIエージェントを組み込むことで、AI駆動型のSIを実現し、安全性を確保しながら飛躍的に生産性を向上させる。
同プラットフォームは、グローバルのパートナーシップにもとづくフロンティアAIと、日立グループが培ってきたITおよびOT双方のミッションクリティカルなSIのナレッジ、GlobalLogicなどが有するAI技術を融合し、適材適所での組み合わせを可能にする。
AIを活用して高難度の課題を迅速に解決するFDEチームが、プラットフォームを活用しながら、顧客の構想策定・開発・運用の現場に入り込み、伴走する。モダナイゼーションのプロセスを通じて、経営意図や業務知識、判断基準など、顧客固有の暗黙知を含めた「企業コンテキスト」を形式知化し、AI Readableなナレッジとして蓄積していく。
さらに、AIエージェントが構想策定・開発・運用のサイクルを実行するたびに、各工程で得られた新たなフィードバックやノウハウを学習し、「企業コンテキスト」を自律的にアップデートすることで、SIの品質や生産性を継続的に向上させ、持続的な企業価値向上に貢献する。
日立は、人とAIが協働するこれらの取り組みを通じ、FDEが中心になり、AI Transformation Partnerとして顧客の事業変革に継続的に寄り添うことで、 AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi(以下、HMAX)」の展開を加速し、社会に新たな価値をもたらしていくとしている。
日立では、Anthropic、Google Cloud 、OpenAIなどの先進的で高い情報処理能力を有するフロンティアAIの柔軟な選択が可能なエンタープライズAI基盤を整備している。この基盤には、大規模システム開発向けの「Hitachi GenAI System Development Framework」や、アジャイル開発に適したGlobalLogicの「VelocityAI」といったエンタープライズAI開発を実現するツール、セキュリティ・コスト・信頼性などを管理統制する機能があり、AI開発の安全性を向上してコストも最適化できる。実際に、「VelocityAI」との連携環境では、AI単体での利用比でトークン利用料を最大54%削減するなど、運用面の効果も確認しているという。
さらに、顧客固有の経営意図や業務知識、判断基準などの暗黙知を形式知化した企業コンテキストと、日立のミッションクリティカルシステムで培ったSIナレッジ、をAIがスムーズに活用できるAI Readableなナレッジベースを整備する。顧客のモダナイゼーション支援を通じて、構想策定・開発・運用のサイクルを回しながら、各工程のAIエージェントがプログラムソースやドキュメント群にとどまらず、企業コンテキストやSIナレッジを自動的にナレッジベースに蓄積し、プラットフォームの自律的な進化を実現する。これにより、ミッションクリティカル領域でも、安心してAI駆動型のインテグレーションの適用できるようにする。
高い信頼性が求められるOT領域への適用に向けては、制御システム独自の仕様を前提とし、AnthropicのClaudeやOpenAIの最新モデルに対応したOT独自のコード生成基盤を構築し、日立社内での試行を開始している。さらに、企業のレガシーインフラ刷新や運用変革への本プラットフォーム適用を本格化し、パートナー各社との連携を通じ、フロンティアAIを活用しながら継続的に高度化することで、HMAXの展開を強力に推進していくとしている。
日立は、約1万5000の顧客システムのインストールベースや、長年の運用保守で培った経験を生かしながら、拡大するモダナイゼーション需要に対して全面的にAgentic AI Integration Platformを適用し、2027年度に工程全体で生産性30%向上の実現を目指す。これにより開発期間が短縮されるだけでなく、リソースを新たな価値創出へとシフトさせ、変化の激しい事業環境への迅速な対応と抜本的な事業変革を可能とする。今後、大規模なレガシーシステムを有する金融・公共分野やエネルギー・鉄道など社会インフラへも適用し、システムの継続的な進化を通じて、顧客の競争力向上と持続的な成長に貢献していくとしている。

