週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】QoS(Quality of Service)とは

 「Quality of Service」の略称。直訳は「サービスの品質」だが、データセンター分野においては、通信の速度・品質などを保証する行為や、あるいはそれを実現するための技術全般を指す。

 ネットワーク上では、データの発信元、利用目的などが異なるさまざまなデータが混在している。例えばメールは文字中心で全体サイズも小さいため、扱いは比較的容易である。一方でエンターテインメント目的の大容量動画配信にあたっては、コマ落ちの少ない安定した下りデータ通信(サーバーからクライアントへの送信)が求められる。また法人向けのビデオ会議では、安定性に加えて遅延の少なさも要求される。

 こうした課題に対し、通信内容に応じて優先度を設けることをQoSと呼ぶ。

 QoS技術にはおもに2つの手法がある。1つ目は「帯域制御」で、データ送受信用の通信帯域をあらかじめ確保しておく方法。2つ目の「優先制御」は、データに優先順位を付けることで、通信順番の繰り上げ・繰り下げなどを適宜行う。