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サイボウズ Officeがメーラー?! Windows XPからの移行に使える“秘密兵器”とは

 企業が新年度を迎える春は、システム管理者にとって作業が多くなるシーズンだ。新入社員の入社、社員の移動と社内に変化が多く、それにともなってパソコンの貸与、その設定に追われることになる。特に2014年4月はWindows XPのサポートが終了するため、通常シーズンよりも、大量のパソコンの設定に追われる担当者も多いのではないか。

 そうした際、通常のメールクライアントソフトではなく、Webメールを導入するという選択肢も、今では真剣に検討されるようになった。Webメールならモバイルからの利用もしやすい上、システム管理者の設定作業も、メールクライアントに比べて大幅に軽減されることが多いからである。

 そうしたWebメールのサービス自体もさまざまあるが、グループウェア「サイボウズ Office」を導入し、そのメール機能を導入するという選択も、現実的になってきている。それは、サイボウズ OfficeのWebメールが、使いやすさ、機能の豊富さとも、以前に比べて大幅に改善されているためだ。

 さらにサイボウズ Officeには、メールでのやり取りでは弱点となる履歴管理、誤送信対策といったグループウェアならではの機能が備わっている。メールクライアントソフトの代わりにサイボウズ Officeを導入することでどんなメリットが生まれるのかを、あらためて考えてみよう。

管理者の作業を大幅に軽減するWebメール

 現代の仕事にメールを使ったコミュニケーションは不可欠となっている。従来は電話、FAXで行っていたコミュニケーションを、メールに切り替えている企業も少なくない。

 しかしシステム管理者にとって、従業員にパソコンを貸与し、メールが利用できるよう設定する作業は、決して楽な作業ではない。企業によっては、専任のIT管理者が存在せず、本来は他の業務を担当している、パソコンやITに詳しくない社員が作業を担当している場合もある。メール設定に関する作業は、できるだけ少なく済ませたいというのが本音ではないだろうか。

 特に2014年4月9日には、Windows XPのサポートが終了するため、3月末になってギリギリでパソコンを入れ替え、それぞれのパソコンでメールが使えるように設定作業を行っている企業も多いだろう。通常の新年度にはない、大量の作業をこなさなければならず、頭を抱えている担当者も多いはずだ。

Windows XP標準のメーラー、Outlook Express

 大量の作業を短期間に進める方法として、新しい方法を提案しよう。新しいメールクライアントをパソコンに導入するのではなく、Webメールを採用するのだ。設定作業にかかる負担を大幅に減らすことができる。

 例えば、標準でWebメールの機能を使えるサイボウズ Officeでは、CSVファイルの取り込みに対応しているので、管理者はExcelなどを使ってCSVファイルを作り、社員の名前、ID、メールアドレスなど必要な設定を入力していけば、全従業員分のメールアカウント設定を一挙に行える。

 企業によっては、すでにそうした項目がリスト化されていることもあるだろうから、それであればすぐに作業は終わるし、そうでなくても、従業員1人ごとにクライアントメーラーを設定する場合に比べ、大幅に作業時間が軽減される。

 従業員にとっても、サイボウズ OfficeのWebメールを使い始めるのは簡単だ。パソコンから自分で設定作業をすることなく、与えられたIDとパスワードでログインすれば、すぐメールが使えるようになる。パソコンを与えられてから仕事を始めるまでの時間が、大幅に短縮されることになる。

「Webメールは使いにくい」は過去の思い込み

 このように、移行時の設定が便利なWebメールだが、メールクライアントからWebメールへ移行する企業が少ないことには理由がある。それは「Webメールは、メールクライアントソフトに比べ、使いにくい」という思い込みがあるからだ。

 かつてのWebメールは、メールクライアントに比べて機能が貧弱で、使い勝手も決してよいものではなかった。「Webメールは使ったことがあるが、使いにくい」――。Webメール利用経験があるユーザーからは、そんな声があがる。

 しかし最新のWebメールは、技術の進化によって、十分に仕事で使えるレベルのものとなっている。

 では実際にどんなことができるのか、最新のサイボウズ Officeで強化された、Webメール機能をご紹介しよう。

 まず、Webメールの弱点とされてきたUI部分が大幅に強化され、見た目部分では、メールクライアントではおなじみの3ペイン型表示ができるようになった。Webメールの場合、3ペイン型ではなく、画面遷移を伴ってメールの一覧画面、閲覧画面、編集画面といちいち移動しないといけないものが多かったため、これが使いにくいという印象のもとになっていたが、3ペイン型表示に対応したことで、その印象が大きく変わるのではないだろうか。

 操作体系も大幅に使いやすくなっている。メールクライアントソフトでは当たり前の、ドラッグ&ドロップによる操作は、Webメールではできないことが多かった。この慣れ親しんだ操作ができないことで、Webメールに限界を感じてしまったユーザーも多かったようだが、サイボウズ Officeではドラッグ&ドロップによる操作を可能とした。メールの移動といった作業も、簡単に行えるようになったのだ。

 また、以前のバージョンで起こっていた文字化けに関する問題も、最新のサイボウズ Officeでは、内部データの文字コードをUTF-8に変更することでクリアした。文字コードの変更は製品内部の作り直しが必要となるため、大がかりな作業が発生するものの、サイボウズでは将来を考えてこれを断行。文字化けが起こることなくWebメールが利用できる環境を整えた。そして、HTMLメールの表示や送信にも対応したため、より多くのメールを扱えるようになっている。

最新のサイボウズ OfficeのWebメール画面。3ペイン表示で対応しているため、以前のWebメールに比べて、使い勝手が格段に向上している。また、HTMLメールが扱える点も大きい
以前のWebメール画面。現在のものと比べるとかなり異なっているのがわかる

グループウェア機能でメールに共通する欠点をカバー

 サイボウズ Officeを利用することで、メールクライアントを使っている場合にはないメリットも生まれる。サイボウズ Officeのようなグループウェアを使えば、メールを使ってのやり取りで起こりうるトラブルをカバーできるのである。

スマートフォンやタブレット端末などからメールを利用できるのも、クライアントメーラーにはないWebメールならではの利点だろう。サイボウズ Officeでは、フィーチャーフォンも含めて、モバイルでのメール利用をサポートしている

 例えば業務で利用する場合、直接担当者の他に関係する上長や関係すると思われるスタッフのところに、CCでメールが届くことがある。大量にメールが届くので、それをすべて読んでいられない事態が起こることもある。BCCになっている人は、さらにわかりにくい。大量に届くメールの管理は容易ではない。

 また、メールの送信相手を間違ってしまう誤送信によって起こるトラブルもあるし、添付ファイルをやり取りすると最新版がどれなのかわからなくなってしまうなど、メールを使った場合のトラブルは多い。

 そうした問題は、グループウェアの機能を補完的に使って解決できる。

 しかも、タブレットやスマートフォンを使ってメールをやり取りするための設定も容易だ。サイボウズ Officeは、タブレット、スマートフォンともに対応している。これらの標準ブラウザを利用してメールを読む、返信するといったことが簡単にできるのだ。

 メール以外の機能も豊富だ。サイボウズ Officeでは、自分がするべき処理が一目でわかる作りとなっているため、ログインした段階で未読となっているものから対応していける。また、履歴がきちんと残り、送られた内容も容易に確認できるため、「あの時にメールを送ったはずですが」と言われても、送った側も受け取った側も今ひとつ確信が持てないという、メール特有の問題を回避できるのだ。

 ファイルの共有についても、最大10世代のバージョン管理ができるファイル管理機能を利用すれば、どれが最新版かがわからなくなって、作業が混乱してしまうこともない。

ファイル共有は、最大10世代までのバージョン管理が可能。これを使えば、どれが最新かわからなくなるようなことはない

 また、現在の話題がどう進んでいるのかは、メールを利用するよりも、掲示板や回覧板、リアクション機能を使う方が確認しやすい。掲示板を利用すれば、メールとは違い、いきなり要件だけを表記してやり取りすることもできる。誤送信についても、送信取り消し機能を使えばカバーすることが可能だ。

掲示版機能【左】や回覧板機能【右】を使えば、話の流れを追いながらやり取りすることが可能だ

 もちろん、グループウェアを利用していない社外の関係者とのやり取りは、依然としてメールを使う必要があるし、社内のやり取りでもメールを必要とする場面はあるだろう。しかし、メールの機能をグループウェアで補完することにより、さらに便利に使えるようになるのだ。そういう意味で、メールが1つの機能として提供されているサイボウズ Officeは最適といえる。

 一方、グループウェアを導入した場合、「社員全員が使わなければ意味がないが、社員全員が使うようにすることが容易ではない」という声がある。そこでメールクライアントソフトではなく、Webメールを社員全員が利用するというルールとすることで、社員全員がグループウェアを利用する習慣をつけられる、といった効果も見込める。

 Webメールの機能が拡充され、クライアントメーラーと遜色(そんしょく)ないものになったことで、Webメールをグループウェア活用促進の中核機能として使う、ということが現実的になっているのだ。

 なお、こうしたサイボウズ Officeの機能については、まずお試し版から使い始めることが可能。運用管理者が少ない手間でメール設定をしたり、利用者が気軽にメールを使い始めたりといったことは、無料のお試し版で体験できる。管理者、ユーザーともに、本格的な導入を前に、気軽にお試し感覚で利用してみてはどうだろう。

 実際の導入にあたっても、クラウド版は1ユーザー=500円と低コストで導入できる。メールシステムの切り替えにとどまらず、社内のコミュニケーション、情報共有の強化が、敷居が低く、低コストで実現できるのがサイボウズ Officeなのである。

無料で30日のお試しが可能だ

三浦 優子