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東芝、ビッグデータ向けスケールアウト型データベース「GridDB」のソースコードを公開

 株式会社東芝は25日、ビッグデータ向けスケールアウト型データベース「GridDB」のソースコードを、同日より公開すると発表した。なお、従来は「GridStore」という製品名で販売されてたが、オープンソース化を機に、GridDBに名称を変更している。

 GridDBは、社会インフラシステムやIoTで取り扱われるビッグデータを高速処理するために東芝が開発した、スケールアウト型のデータベース。現在、エネルギー管理システムなどの社会インフラシステムで活用されている。

 今回、Apache Hadoopなどのオープンソースソフトウェア(OSS)との連携を容易にするため、GridDBをオープンソース化した。東芝によるサポートや保守を必要とする、システム構築用途のユーザー向けには、商用版のGridDBも提供する。

 GridDBの特徴は、サーバーのメインメモリにデータを配置するインメモリ型アーキテクチャにより、データの高速な登録・更新・検索が可能で、ペタバイト(PB)クラスのデータでも高速なデータベース処理を行える点。

 また、データ量や処理性能に応じて容易に拡張・縮退できる柔軟性を持つため、スモールスタートで初期投資を抑えられる。データが増えた場合は、それに応じてサーバーを増設するスケールアウトに対応しており、商用版では、運用中のシステムを止めることなく、こうした拡張・縮退を行えるとした。

 運用面では、データ複製をノード間で自動的に実行する仕組みにより、サーバーに障害が発生しても、システムを止めることなく運用を継続できる可用性を持つ。また、IoTでのデータ分析を容易にするため、時系列データに対応しているとのことだ。

石井 一志