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NTT-ME、AI・クラウド時代を支えるDC間ネットワークサービス「JPDC All-Photonics Connect」を提供開始

 株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー(以下、NTT-ME)は30日、DC間ネットワークサービス「JPDC All-Photonics Connect」の提供を開始した。

 JPDC(Japan Premium Direct Connect)は、NTT-MEが展開するデータセンター関連サービスのブランドで、データセンター間のファイバー接続やハウジングなどのサービスを2024年から提供している。

 今回の「All-Photonics Connect」は、NTTグループが推進するIOWNのAPN(All-Photonics Network)技術を取り入れたネットワークサービスで、データセンター間を高品質かつ低遅延で接続する。複数事業者のデータセンター間をAPNで接続するレディメイド型のネットワークサービスは国内初となる。

DC間通信市場の動向・背景

 データセンター間の通信量は、AIやクラウドサービスが急速に普及したことにより、増加を続けている。総務省の光ファイバー整備に関する検討会では、2026年の315EB(エクサバイト)から、5年後の2031年には733EBと2倍以上になると予測されている。

 また、都市部での電力逼迫や災害リスク分散の観点から、データセンターの地理的分散が必要だが、それにはネットワークインフラの強化が急務となる。しかしながら、同一事業者内のデータセンター間接続は各事業者で整備が進む一方、事業者をまたぐ接続は、設備仕様や契約体系の違いにより調整負荷が大きいケースが多い。

 NTT-MEでは、これらの課題を解決するソリューションとして、All-Photonics Connectの提供を開始した。

JPDC All-Photonics Connectのサービス概要と特徴

 JPDC All-Photonics Connectは、複数のデータセンター事業者のデータセンター内にNTT-MEのAPN装置を設置し、NTT-MEの光ファイバーなどを活用して接続する。

DC間接続イメージ

 サービス開始時点で対応しているデータセンターは、NTT-MEの「池袋DC」の他、アット東京の「CC1」、ブロードバンドタワーの「新大手町サイト」「第1サイト」、NTTデータの「大手町DC」、Equinixの「TY4」で、まずは東京都内の主要DC間でNTT-MEの設備によるサービス提供を開始する。

 主な仕様は以下の通り。

通信形態:Point to Point
品目:10Gbps、100Gbps(将来的に400Gbpsも検討)
インターフェイス:10GBASE-LR、100GBASE-LR4
通信品質:帯域保証
リンク断転送:あり
故障受付:24時間365日
監視:自社監視部門にて監視・保守

 ユーザー企業は、各データセンター事業者のサービスとして利用するため、価格設定は事業者によって異なると考えられる。ただし、個社でAPNを構築するのに比べて安価になることは期待できる。何より、データセンター側にAPN装置が設置済みの状態であるため、リードタイムが短くなることが大きなメリットである。NTT-MEでは「申し込みから最短1カ月で提供する」としている。

今後の展望

 JPDC All-Photonics Connectは、当初は都内データセンターでのサービス提供だが、データセンター分散のためには、これだけでは不十分である。NTT-MEでは、都内の他のデータセンターへ自社設備の展開を拡大するとともに、東京からデータセンター集積地への長距離接続へと範囲を広げる予定。さらには、需要の高いエリアのデータセンター間へと、順次展開を目指している。

 今後は、NTT-MEの自社設備サービスに限定せず、他社設備サービスも最適に組み合わせて提供する「トータルコーディネーター」として、柔軟なメニュー設計と迅速な提供を追求する。

 さらに、北海道石狩市に構築を進める「JPDC AI Container」と、首都圏等の主要データセンター群をJPDC All-Photonics Connectで直結する構想の実現を目指している。

石狩と首都圏の接続イメージ

 NTT-MEでは、「データセンター間通信の基盤として、さらなるネットワーク価値の向上を目指していく」という。