富士通、食・農クラウド「Akisai」で植物工場向け生産管理システムを提供

　富士通株式会社は22日、食・農クラウド「Akisai（アキサイ、日本語通称：秋彩）」における生産管理サービスで、植物工場向け生産管理ソリューションを強化すると発表した。小林クリエイト株式会社と提携し、同社の植物工場・施設園芸向け生産管理ソリューション「agis（エイジス）生育管理システム」を、「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド Akisai 生育管理システム agis」の名称で8月より販売開始する。価格は個別見積もり。

　このソリューションは、ハンディターミナルを活用し、栽培現場での作業履歴収集とデータ管理を容易にするもの。作業者は、管理単位のロットに挿してあるRFIDや二次元コード付きタグにハンディターミナルをかざし、個体を識別しながら、ハンディターミナル上で作業実績を入力することが可能になる。これによって、生育途中で栽培場所が変わる植物工場においても、播種から収穫まで一貫した作業履歴の管理を容易に行えるとのこと。

ハンディターミナルをかざして作業内容を入力

　また、ハンディターミナルで入力した情報がオフィスのPCに蓄積され、管理ロット単位での作業進ちょくや生育状態を視覚的に確認できるのも特徴。作業の遅れや対応状況など、ロットごとの集計や分析、生産管理の効率化につなげられるほか、実績データを農業生産者間で共有することで、栽培技術の習得や作業品質の向上を実現するという。

管理ロットごとの集計や分析が可能

　なお富士通では10月に、社内実践として、低カリウムレタスを生産している「会津若松Akisaiやさい工場」（福島県会津若松市）へ導入する予定だ。