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富士通、食・農クラウド「Akisai」に新サービス4種
安定収量・高品質化や6次産業化など支援
（2013/12/24 12:36）
富士通株式会社は24日、「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド Akisai（日本語通称：秋彩）」のラインアップを強化・拡充し、新たに4種類の新サービスを2014年1月より提供すると発表した。
2012年7月に食・農クラウド「Akisai」を発表して以来、露地・施設栽培、畜産にかかわるサービスのラインアップをそろえ、データによる農業経営を支援してきた。
今回新たに「品種・地域・ブランドごとの栽培歴の最適化支援」「農業生産管理SaaS 生産マネジメントライト」「農産加工販売SaaS」「農業会計SaaS powered by GLOVIA smart きらら」をラインアップに追加する。
品種・地域・ブランドごとの栽培歴の最適化支援
農産物の品種・地域・ブランドごとに、安定収量や高品質化を実現する“最適な栽培歴”を、ビッグデータによって導き出すサービス。栽培したい農産物に関する必要な各種データ（温湿度などの環境データ、農産物の栽培状況や品質結果といった生育データ、いつどこで何を行ったかといった作業データ）を組み合わせて、最適な栽培歴を導き出す。
これにより、農業生産者はもちろん、自治体、流通・加工・卸といった集約者において、これまで匠（たくみ）の技であったという安定収量や高品質化、ブランド化といった目的に合わせて独自の栽培歴を作成し、それを基にした農業生産が行える。
具体的な機能は、既存の作業日誌や栽培指針、作業実績などから品目・作型ごとの栽培の段取りを「栽培暦」として作成する「栽培歴作成支援」、生育調査情報を集計し、集約者の担当地域や栽培時期の平均と比較することで、集約者の契約栽培における生育状況を把握し、営農指導や次作の改善につなげる「生育調査・比較」、気温データや栽培品目・播種日・定植日などの栽培基本データから収穫時期を予測する「生育・収穫予測」。
「栽培歴作成支援」で作成した栽培歴による作業計画・作業実績を振り返る際に、「生育調査・比較」「生育・収穫予測」を組み合わせて改善していくことで、より精度の高い栽培歴を作り上げていける。この栽培歴を、農業生産者と集約者、あるいは農業生産者間で共有することで、栽培技術や作業品質を向上するという。
価格は未定。
農業生産管理SaaS 生産マネジメントライト
コスト集計や作業実績などの入力データの分析によって農業経営を向上させる「農業生産管理SaaS 農業生産マネジメント」をベースに、小規模農家を対象に機能を限定したエントリー版を提供する。
スマートフォンを活用し、日々のデータの入力項目を生産に必要な最低限の項目（日々の作業日誌・記録、農薬散布回数、病害虫発生時期など）に限定。ICTに不慣れな人手もなじみやすい入力画面を採用し、導入コストのハードルも下げたとのこと。
価格は、初期費用が1500円（税別）/ID、利用料が月額1500円（同）/IDもしくは年額1万8000円（同）/ID。
農産加工販売SaaS
農業法人や食品製造業者などが農業生産者から農産物を調達し、生鮮品もしくは加工品として販売する業務をトータルに支援する。受け入れから出荷までリアルタイムに在庫を把握することで、適切な販売管理を実現する。また、後述の「農業会計SaaS powered by GLOVIA smart きらら」と標準連携するほか、そのほかの会計システムとも売り掛け買い掛けなどの明細情報を連携させられる。
販売・加工・物流の一元管理、リアルタイムな在庫管理、配合（レシピ）管理などを実現する。販売対象は、加工販売事業まで営む農業生産法人、農産物を取り扱う年商100億円規模以下の食品製造業。
価格は、初期費用が80万円（税別）、操作教育サービスが60万円（同）、利用料が月額10万円（同）/10ID。
農業会計SaaS powered by GLOVIA smart きらら
すでに提供済みの「経営管理SaaS」に加え、四半期ごとの決算や農牛お以外の高く事業への対応により高度な経営管理を求める農業法人に対し、会計業務アプリ「GLOVIA smartきらら 会計」のノウハウをベースに、農業特有の勘定科目（肥料代、重機代、燃料代など）を標準搭載した会計サービスを提供する。
新規に参入した農業法人、今後の経営規模の拡大に向けて細かく高度な経営管理を求める農業法人、多角化経営を行う農業法人などを対象とする。
利用料は月額1万5000円（税別）/IDから。