週刊海外テックWatch

老若男女が「ロブスター飼い」 中国のAIエージェント熱狂

 オープンソースのAIエージェント実行プラットフォーム「OpenClaw」が熱い。中国語で、そのユーザーを「龍蝦飼養員(ロブスター飼い)」と呼ぶ。「龍蝦」は「ロブスター」で、OpenClawが「赤いロブスター」をマスコットキャラクターとしていることから来た呼び名だ。このOpenClawが中国で大ブームとなり、社会現象化している。当局がセキュリティの問題で警鐘を鳴らす一方で、熱狂は続いている。

無料インストールに1000人の列

 3月8日付の香港の英字紙South China Morning Post(SCMP)は、「ロブスター飼い」の熱狂ぶりを伝えている。3月6日にTencentが開催したOpenClawの無料インストールイベントには約1000人が列を作り、その中にはアマチュア開発者だけでなく、宇宙エンジニア、主婦、学生、退職者など、さまざまな職業の人がいたという。

 ECサイトではOpenClawの有料インストールサービスが人気で、遠隔インストールが50元から300元(約1100~7000円)、訪問インストールは約500元(1万1000円)で販売されていた。

 Wiredによると、OpenClawの使い方を教えるワークショップが全国各地で開かれ、数百人の人だかりができているという。OpenClawをインストールするために列を作る高齢者の写真もネット上で拡散した。

 OpenClawは、PCで動作するエージェントプラットフォームの中ではそれほど導入が難しいツールではない。インストールだけならターミナルでワンコマンドを実行するだけで済む。しかし、一般ユーザーには敷居が高いことは確かだ。

 それでも人々がとびつくのは、AIエージェントでひと儲けしようとの思惑があるからだ。Wiredが取材したあるロブスター飼いは、OpenClawを使って自動的に株式投資の判断をするインフルエンサーの実演動画を見て、自分のPCにインストールしたと話している。