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富士通、食・農クラウドの検証・実践の場「Akisai農場」を開設
(2013/5/13 11:51)
富士通株式会社は13日、ICTで農業経営を飛躍的に効率化させる食・農クラウド「Akisai(アキサイ、日本語通称:秋彩)」の検証・実践の場として、6月中旬より同社の沼津工場の敷地内に、露地栽培と施設栽培からなる「Akisai農場」を開設すると発表した。
Akisaiは露地栽培・施設園芸・畜産に対し、生産・経営・販売といった農業経営全般を包括的に支援するサービス。同社は従来より国内の農業生産者とのICT利用実証実験を通じ、さまざまなノウハウをサービスへ反映してきたというが、今回のAkisai農場による検証・実践から得たデータを基に、サービス開発をさらに加速するとしている。
Akisai農場の目的は、(1)農業の実践による栽培データの取得、取得したノウハウ・ナレッジの食・農クラウド「Akisai」への適用、(2)クラウドサービス、ネットワーク技術、センサーなど農業にかかわる各種ICTの検証、(3)クラウド経由での遠隔操作の検証。
2013年6月中旬に栽培を開始。場所は同社沼津工場敷地内。規模はハウス2棟(352平方メートル)、露地(約1000平方メートル)。栽培する野菜は、施設栽培として仙寿菜、葉物野菜、露地栽培としてキャベツ、大根など葉物や根菜。
これらに対して、以下のサービスを適用する。施設栽培においては作物栽培・関連データを取得するため、クラウドに蓄積されたさまざまな施設栽培向けのデータを利活用する「施設園芸SaaS」、および施設内の各種センサー情報の収集や機器の制御を行うハードウェア「施設環境制御box」を適用する。
露地栽培においては生産管理・センサーデータを取得するため、生産・作業・収穫・出荷の計画と実績を集計・分析する「農業生産管理SaaS」、農場の環境情報(温度・湿度・日差量・土壌温度・土壌水分量・電気伝導度・撮影画像)を計測するフィールドサーバーによるデータ取得を行う。また、露地栽培での農園情報センシングネットワーク検証として、特定小電力無線ネットワークを利用し、センサーネットワーク省電力化制御方式を検証する。