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日立Sol、Microsoft Dynamicsの業務向けソリューションを拡充~欧米で培ったノウハウを日本やアジアに

日立Sol 専務執行役員の山崎英二氏

 日立ソリューションズ株式会社(以下、日立Sol)は2日、ERP製品「Microsoft Dynamics AX」やCRM製品「Microsoft Dynamics CRM」において、欧米で提供している業種向けソリューションのラインアップを日系企業向けにローカライズし、11月から順次日本やアジアで提供すると発表した。

 事業のグローバル化が進むにつれ、そのサプライチェーンは世界規模で広がっている。そのような中、本社と拠点や取引先を連結した原価管理や生産、販売管理の需要が増加しており、多言語対応・他システム連携が可能なERP/CRMシステムへの需要が高まっているという。

 日立Solグループでは、Hitachi Solutions Americaに設置されたMicrosoft Dynamics事業の中核となる「Global Center of Excellence(G-CoE)」の下、欧米・日本・中国・インドの拠点が定期的に案件や技術情報を共有し、人的交流を図ることで、コンサルティングからシステム構築、運用・保守サービスを世界均一の品質でグローバルに提供してきた。

 また、Hitachi Solutions Americaはシステム構築の効率化を図るため、パッケージベンダー26社と協業して業種向けソリューションを体系化し、4月から米国と欧州で提供してきた。一方、日立Solはこれまで、フィールドサービス業務を効率化する「Field Service Automation」の日本語対応や、Microsoft Dynamics AX上で動作する日本固有の商習慣に対応した自動車部品メーカー向けシステムの開発などを行ってきた。

 今回、企業のグローバルなシステム導入を円滑に実現するため、欧米で展開する業種向けソリューションをローカライズし、日系企業向けソリューションのラインアップを拡充する。これにより日系企業は「個別の開発量を減らした上で、グローバルスタンダードな商習慣への対応やグローバルなシステム統合が可能」「海外拠点のシステム導入や本社と拠点間のシステム連携を低コスト・短納期で実現できる」(日立Sol 専務執行役員の山崎英二氏)とする。

 ますは製造業向けソリューションを拡充し、流通・金融・公共・サービス業などほかの業界へも順次拡大する。日立Solグループは今後も北米や欧州、日本、中国、インドの約340名のコンサルタントやシステムエンジニアが連携し、世界均一の高品質なサービスをグローバルに提供することで、2015年度にMicrosoft Dynamics事業のグローバル売上高200億円を目指すとしている。

日本企業向けソリューションマップ
G-CoEのグローバルリソース

川島 弘之