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住友電工情報システムが「QuickSolution Ver.13.5」で生成AI連携を強化 文書を指定しての対話を可能に
2025年8月27日 10:15
住友電工情報システム株式会社は、エンタープライズサーチ「QuickSolution」の新版として、生成AI連携(RAG:検索拡張生成)機能を強化した「同 Ver.13.5」を8月29日より販売開始すると発表した。
QuickSolutionは、数百TBまでのフルレンジに対応した純国産のエンタープライズサーチ(企業内検索)システム。ファイルサーバーや各種社内システム、SharePoint OnlineやBoxといったクラウドストレージに散在する情報を横断し、文書の中身までを検索できるという。また、Officeファイルだけでなく、スキャンした画像やPDFなどからもOCR検索で情報を探し出せるほか、生成AI連携(RAG)機能により、社内情報に対する質問応答も可能とのこと。
今回の新版では、この生成AI連携(RAG)機能が強化された。生成AIとの対話は、従来、検索で抽出された複数の文書の内容に基づく対話に限られていたが、検索結果内の単一の文書を指定して生成AIと対話することが可能になったため、例えば、英語などの外国語で記載された文書の要約や翻訳を指示し、日本語で概要を確認するといったことがやりやすくなっている。
また、要約・翻訳などのよく使う指示を、対話画面を開くことなくクリックで実行する機能を追加した。例として、長文の文書を即座に生成AIに要約させて内容を把握するといった使い方が容易になる。なお、クリックで実行できる定型指示の内容は自由に設定可能とのこと。
さらに、Amazon Web Services(AWS)が提供する生成AI機能の「Amazon Bedrock」に対応し、ClaudeとAmazon Novaが利用可能になった。これにより、AWSを中心に社内システムを運用している企業が、QuickSolutionの生成AI連携(RAG)をスムーズに利用できるようになったほか、AWSの閉域環境で生成AIを活用することにより、セキュリティを確保できるとしている。
加えて、以前よりサポートしているChatGPTとGemini(Vertex AI)の最新モデルである「GPT-4.1」「GPT-4.1 mini」「Gemini 2.5 Pro」「Gemini 2.5 Flash」にも対応した。
今後は、フォルダや検索対象を指定し、検索不要で対話できる機能を9月末にリリースする予定。例えば、社内規定が格納されているフォルダを指定し、規則や社内手続きについて質問するといった使い方が可能になるとのことだ。