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住友電工情報システムのエンタープライズサーチ「QuickSolution Ver.13.3」、ChatGPT連携機能を強化

 住友電工情報システム株式会社は26日、エンタープライズサーチシステム「QuickSolution」の新版、「同 Ver.13.3」を販売開始したと発表した。

 QuickSolutionは、数百TBまでのフルレンジに対応した、純国産のエンタープライズサーチ(企業内検索)システム。オンプレミスのファイルサーバーなどに加えて、Microsoft 365やBox、Googleドライブなどのクラウドストレージにも対応し、社内外に散在する情報を横断的に、ファイルの中身まで検索できるという。

 今回の新版では、まず、検索対象が拡充され、RDB連携の検索対象データとしてPostgreSQL 15.5、15.6に対応。検索結果から自動抽出される関連語の表示位置を見直したり、共有タグの一覧に検索窓を追加したりするなど、検索画面の操作性向上も行われている。

 ファイルサーバー検索関連の強化では、ファイルサーバーからデータを取得する時間帯(クロール実行時間)を指定したインデックス更新において、設定を容易にしており、特に大規模環境におけるインデックス更新の運用性向上に貢献する。

 また、上位フォルダに閲覧権限を与えず、下位フォルダに閲覧権限を付与して運用しているケースにおいて、インデックス更新時に取り込んだ権限情報を用いて検索する方式でも、下位の閲覧権限があるフォルダ内を検索できるように、設定で切り替え可能にした。これにより、利用中のファイルサーバーの権限付けに応じて、柔軟な運用が可能になるとしている。

 さらに、エンタープライズ向けRAGに最適化したChatGPT連携(オプション)を大幅に強化した。検索画面上に対話画面をモーダル表示し、検索と生成AI(ChatGPT)との対話を分離しており、キーワード、ファイルの更新日時や種類などで検索して、絞り込んだ文書に対して対話画面で質問できるため、高精度検索でえりすぐられた文書から正確な回答を提供するとのこと。

 また、その回答に対して「箇条書き」「表形式でまとめる」「要約」「翻訳」等の追加指示も可能。対話画面はワンクリックで表示/非表示を切り替えられるので、検索の利便性を保ちつつ、必要に応じて生成AIを活用できるとしている。

 なお、対話画面上では、回答に必要な文書の選択や除外が可能。加えて、対話画面上で回答生成に使用した文書をクリックすれば、元ファイルを直接開け、回答生成に使われた内容を確認して、回答の妥当性を判断できるとした。

 LLMについても、従来のGPT-3.5 turbo、GPT-4に加え、最新モデルのGPT-4oにも対応。プロンプトの改善による回答精度の向上や、対話画面の伸縮、回答テキストのクリップボードへのコピーといった、利便性をより高める機能も追加されている。

 このほか、Box連携(オプション)も改善され、Boxへの接続の認証方法としてJWT認証に対応したことで、SSO必須モードが有効なBoxの環境においても、QuickSolutionでの検索を利用できるようになった。さらに、PDFファイルを検索画面上でビューワ表示する機能にも対応している。