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パナソニック コネクト、荷役車両の実態を解析し改善につなげるソリューション「CYTIS Insight for Cargo」
2025年3月31日 15:38
パナソニック コネクト株式会社は31日、工場・倉庫内のフォークリフトやピッキングカートなど荷役車両の動線・手元作業の実態を可視化し、現場の改善に向けた真因分析を支援する業務アプリケーションとして、Visual SLAMを活用した課題発見型カイゼン支援ソリューション「CYTIS(サイティス) Insight for Cargo」を提供開始すると発表した。
「CYTIS Insight for Cargo」は、作業実態の把握が困難な「移動範囲の広い屋内荷役業務」において、作業するカートやフォークリフトが「どのような動きをして」「作業のどこにムラ・ムダがあるのか」を映像化・データ化することにより、効率化の打ち手を把握する“カイゼン”支援ソリューションである。
カメラ・イメージセンサーの映像から自己位置や周囲の環境を認識する「Visual SLAM」技術により、作業動線とともに手元作業の映像を蓄積・解析。荷役作業を「荷姿有りの走行」「空走行」「停止」「不要荷物の移動」などの作業単位によって“付加価値作業”と“非付加価値作業”へと自動的に分解し、作業実績を可視化する。
例えば、荷姿の積み込み・積み下ろし作業を“付加価値作業”と定義し、その時間が短く生産性が低下している状況をアプリケーションのダッシュボードから即座に可視化できるという。
また、動線と作業映像、作業内容をひも付けることで「荷役車両がいつ、何の作業のために、どのような動きをしたか」を把握できるとした。
必要な機器は、荷役車両に取り付ける自己位置推定機能付きセンサーカメラ、手元作業撮影用のカメラと、工場・倉庫内に取り付けるARマーカーのみで、専門的な電気工事等が不要なため、迅速な導入が可能。また、現場状況を自動的に分類表示できるため、変動の多い工場・倉庫の現場において、物損・衝突事故等の状況確認や安全運転意識への啓発としても活用できるとしている。
なおパナソニック コネクトでは、倉庫管理システム(WMS)や倉庫実行管理システム(WES)を提供しているが、今後、「CYTIS Insight for Cargo」で取得する荷役車両の走行動線や映像データによって、既存のWMS/WESだけでは取得できなかった作業実績を補完し、工場・倉庫内作業全体の可視化を可能にするとのことだ。