ニュース

パナソニック コネクト、倉庫業務の標準化と人員計画の最適化を実現するシフト最適化クラウドを提供

 パナソニック コネクト株式会社は26日、倉庫業務の標準化と人員計画の最適化を実現するSaaS型のシフト最適化サービス「CYTIS Shift for Logistics」を提供開始したと発表した。発表に先行し、花王のロジスティクスセンター全44拠点への導入が完了しているという。

 「CYTIS Shift for Logistics」は、利用企業の作業を可視化して倉庫業務を標準化し、倉庫内の人員計画とタスク管理の最適化という課題の解決を図る、クラウド型シフト最適化ソリューション。

 このサービスでは、まず、計画された入出荷物量の予測データを基に、作業の生産性から最適な人員を、インダストリアル・エンジニアリング(IE)の知見を生かして算出する。さらに、順序性や人数などの業務的な制約事項を反映させ、自動調整を行うことにより、過剰なバッファを持つことなく、効率的に平準化された人数で作業を実施できるように人員計画を最適化するとした。

 実証実験では、100人規模の倉庫で省人化を前提とした人数を基に試算した結果、倉庫全体の人時において、1日あたり最大70時間の削減が可能であることがわかったという。

 また、各従業員の出勤可能日(時間・曜日)、希望休暇日、雇用区分などの勤務条件や作業可能な業務、作業の熟練レベルなどの保有スキルを考慮し、条件を満たす最適な人員配置・勤務シフトを自動作成する機能を備えた。1チーム(30名)あたりの勤務・シフト作成時間を試算した結果、従来1日かかっていたところを7時間に短縮でき、シフト作成時間を約70%削減できたとしている。

 なお、ベテラン社員に頼ることなく効率的に現場運営できるインフラを構築し、倉庫の現場運営を安定化することが急務だった花王では、CYTIS Shift for Logisticsを先行して導入。シフト作成時間の短縮のみならず、最大ピーク人員を抑えた効率的な人員計画の最適化を実現しており、倉庫業務に必要な人時削減に貢献できる見込みとのこと。今後は、ロジスティクスセンター全44拠点で蓄積されたデータを活用して、データに基づく人員・雇用計画の立案精度向上と、さらなる現場業務の負荷軽減を目指す考えだ。