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オープンソース監視ツール「Zabbix 7.4」、迅速なセットアップを支援する新機能を提供

自動設定やダッシュボードの強化も実施

 Zabbix Japan合同会社は2日、オープンソース監視ソフトウェア「Zabbix」の新版「Zabbix 7.4」を、7月1日にリリースしたと発表した。

 Zabbixは、サーバー、ネットワーク機器、サービスなど、さまざまなITリソースを監視・追跡できるよう開発されたオープンソースの監視ソフトウェア。おおむね1年半ごとに安定版が提供され、5年間サポートが提供されるLTS(長期サポート:Long Term Support)と、6カ月ごとに安定版が提供されるポイントリリースの、2つのリリース形態で提供されている。

 今回発表されたZabbix 7.4はポイントリリースとなり、初期導入の簡素化、ディスカバリの強化を行ったほか、あらゆる規模でのインフラ監視を効率化するためのユーザビリティ向上機能を実装したという。

 まず、階層化に対応した自動監視設定機能(ローレベルディスカバリ:LLD)により、階層構造の環境を自動検出できるようになった。クラウドサービス、クラスターノード、アプリケーション、その基盤リソース、ネットワーク機器、IoTデバイスなど、複数階層にわたるリソースを自動で検出して設定を行えるという。

 また、より迅速に新しい監視対象のセットアップと監視を行うためのホスト作成ウィザードを提供する。このウィザードが、ホスト作成からテンプレートの割り当て、監視対象ホストへのZabbixエージェントのインストール手順、Zabbixサーバーによる監視の設定まで、すべての手順をガイドしてくれるとした。

ホスト作成ウィザード

 加えて、ダッシュボード作成をより速く、より快適にすることを目指したさまざまな改善が導入されており、新しいカラーパレットスキームがグラフのデータセットに使用できるようになったことで、各アイテムの識別を容易に行えるほか、ウィジェットの設定変更が、設定フォームを閉じることなく即時に反映されるように改善された。

ダッシュボードのグラフ設定

 さらにアイテムカードウィジェットにより、スパークラインチャート、トリガー、ステータスを含む、カスタマイズ可能な監視データをダッシュボードに表示可能。加えて、ネットワークマップを強化し、視覚的な改良、レイヤー化されたアイコン、動的なしきい値による、より柔軟なネットワークマップの表示と設定に対応している。