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菱洋エレクトロ、液冷サーバーシステムをゲットワークスのコンテナ型データセンターへ提供

 菱洋エレクトロ株式会社は17日、データセンター事業を手掛ける株式会社ゲットワークスのコンテナ型データセンターに、Supermicro製では日本初導入となった液冷クーリングタワーやGPUサーバーをはじめとした液冷サーバーシステムを提供したと発表した。

 菱洋エレクトロは、Supermicroの正規一次代理店として、NVIDIA DGX H100を8基搭載した液冷対応GPUサーバーや専用ラック、CDU(冷却水循環装置)、そして日本初となる液冷クーリングタワーなどを、液冷サーバーシステムとしてワンストップで提供した。日本では液冷方式への慎重な姿勢があることから、Supermicroの液冷クーリングタワーはこの度のゲットワークスによる採用が日本で初めての導入となったという。

液冷サーバーシステムを提供したコンテナ型データセンター「湯沢GXデータセンター」

 昨今では日本においても、消費電力の問題や物理的なスペースにより社内でのAIインフラ構築に課題を抱える企業は多くあると説明。こうした背景から、特に電力やスペースの問題を抱える企業にとって最適なソリューションである、液冷方式を導入したコンテナ型サーバーのプロジェクトに採用されたとしている。

 ゲットワークスは2014年から、日本国内で自社設計・開発したコンテナ型データセンター「コンテナサーバー」を、これまでに200棟以上展開している。また、コンテナ型データセンターのDX・GX化をテーマとして、特に冷却設備には雪・水・外気の再生可能エネルギーの活用におけるさまざまな実証実験を通じた開発を行っており、2023年からはAIサーバーに特化した専用のコンテナ型データセンターを運用している。水活用のノウハウが豊富であったことにより、今回の液冷サーバーシステムの導入決定までがとてもスムーズに進んだとしている。

 今後、ゲットワークスと菱洋エレクトロは、場所を問わずにハードウェア環境を増設できる、サブスクリプション方式のコンテナ型データセンターへのニーズを受け、中小企業やベンチャー企業など、AIインフラの自社導入にハードルのある企業への提案を展開する予定としている。

日本で初めての導入となったSupermicroの液冷クーリングタワー