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NTTデータ関西、中小規模自治体向けに共同利用化可能なクラウド型総合防災情報システムを提供へ

総合防災情報システム「EYE-BOUSAI Subscription」サービスの流れ

 株式会社NTTデータ関西は8日、中小規模の自治体に向けた、低価格かつ共同利用できるクラウド型総合防災情報システム「EYE-BOUSAI Subscription」を開発すると発表した。2024年6月からの商品化に向けて開発を開始しており、2023年11月8日からサービスの販売受付を開始している。

 NTTデータ関西では、17の都道府県や、26の政令市・中核市など、多くの大規模・中規模自治体向けにクラウド型総合防災情報システム「EYE-BOUSAI」を提供してきたが、今回は、低価格かつ最短1カ月で導入できるクラウド型のサブスクリプションサービスEYE-BOUSAI Subscriptionを、その派生サービスとして開発する。

 これを利用すると、気象・地震・津波・国民保護・観測情報、官民が保有する危機管理情報や現場被害の情報を、リアルタイムで一覧画面に集約して可視化できるため、関係者間での「状況認識の統一」が迅速に行え、避難発令判断や応急対策活動等の適切な災害対応業務の遂行、多様な媒体を介した住民に対する避難情報の発信を可能にしているという。また、LG-WANやインターネットからの利用も可能で、万一、庁舎が被災しても継続利用可能とした。

 最大の特長は、中小規模自治体に特化した必要最低限のシンプルな機能をパッケージ化し、業界では初めてとなる、共同利用型の総合防災情報システムとして提供する点。中小規模の自治体における、防災システムの導入・運用に関する課題を解消し、少ない人員の場合であっても、迅速な情報共有や意思決定の実現に寄与するとしている。

 また、県域や広域エリアでの自治体同士で共同利用できるため、災害時での迅速な情報共有や相互支援、災害対応におけるノウハウの共有が可能な構造を生み出せるとのこと。

 NTTデータ関西では、EYE-BOUSAI Subscriptionに関して、今後5年間で中小規模自治体150団体への導入を目指す考えだ。

総合防災情報システム「EYE-BOUSAI Subscription」の機能概要図