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NEC、顔認証PCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」を強化 運用管理者の操作性を改善

クラウド版ではAzure AD Join対応、Windows Autopilot対応などを実施

 日本電気株式会社(以下、NEC)は29日、顔認証エンジン「NeoFace」を利用したPCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor」のパッケージ版およびクラウド版を強化すると発表した。パッケージ版では、管理者の運用負担を軽減するための操作性改善を行ったほか、クラウド版ではAzure Active Directory(AD)環境下での顔認証ログオンに対応している。

 NeoFace Monitorは、NECの顔認証エンジンであるNeoFaceをベースとした顔認証PCセキュリティソフト。オンプレミスで運用するためのパッケージ版、クラウドサーバーを利用したクラウド版の両形態で提供されているが、今回は双方で新版を提供する。

 パッケージ版の新バージョン「NeoFace Monitor V7」では、利用者情報の管理において、項目ごとに分離されていた情報入力画面を統合したほか、利用者情報全体の一覧表示や、個別の設定情報を一元的に登録・更新できるようにするなど、操作性改善を行った。また画面統合に合わせ、利用者情報の一括登録時に利用するCSVファイルをシンプル化している。

 さらに、複数の部門やプロジェクト単位での運用を想定した利用者管理機能の強化、休職などの場合に認証利用を一時的に停止する機能の追加、退職者など管理が不要となった利用者の個人情報保護に配慮し、ログ情報をさかのぼって消去する機能の追加も行われた。

 価格(税別)は、ライセンス費用が1台あたり1万4500円から、保守パックが1台あたり年間2300円から。また、ソフトウェア本体(配信にて提供)が1000円から。4月10日より提供を開始する。

 一方、クラウド版の新版である「NeoFace Monitor クラウド版 R1.3」では、オンプレミスのActive Directoryを経由せずに、クラウドのAzure AD環境へ顔認証によるWindowsログオンを直接行えるよう、Azure AD Joinに対応した。

 加えて、Microsoft IntuneやWindows Autopilotを用いて、PCへのNeoFace Monitorクライアントソフトウェアの配布と自動インストールを行えるようにしており、特に大規模利用時における、運用管理者の負担を軽減するとしている。

 このほか、NECが推進するBio-IDiom Services ID連携に対応。顔認証を利用した入退ゲート、決済、印刷などの用途で、同じ顔情報を共有しながら連携可能になるので、より効率的にセキュリティを強化できるとのこと。

 1名あたりの価格(税別)は、月額換算で300円から。初回購入時には、最低12カ月かつ10名以上のライセンスを購入する必要がある。提供開始は6月下旬の予定。