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NEC、顔認証によるPCセキュリティ機能をクラウドサービスで提供する「NeoFace Monitorクラウド版」

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、顔認証技術を利用したPC向けセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor」のラインアップに、クラウドサービス版である「NeoFace Monitorクラウド版」(以下、クラウド版)を追加すると発表した。サービスの提供開始は8月下旬を予定する。

 「NeoFace Monitor」は、顔認証技術によってPCへのログオンなどを実現するソフトウェア。高い精度を持つ自社の顔認証AIエンジン「NeoFace」を採用しており、顔認証によって、PCへのログオンやロック解除、ログオン中の利用者の常時監視などを行うことができる。

 従来のパッケージ版では、顔情報や各種設定項目の統合管理を専用サーバーで行う必要があったが、今回提供する「クラウド版」では、顔情報などの統合管理をクラウド上で行えるようにしており、専用サーバーの構築や運用時のメンテナンス作業は不要となったため、小規模利用時でも効率的に運用を開始できるとのこと。加えて費用面でも、100名規模で5年程度の運用期間の場合、パッケージ版と比べて50%以上の費用削減が可能とした。

 利用するPC側には、別途ソフトウェアをインストールする必要があるが、カメラはPC内蔵カメラ、または市販のWebカメラで対応できるので、専用機器を用意する必要はない。また、マスク着用時の顔認証への対応や、画面指示に応じたさまざまな顔の動きを検知し、なりすましからの防御を図る機能など、従来製品で実現してきた機能は引き続き利用できる。

 さらに「クラウド版」では、Google Workspace、cybozu.com、Microsoft 365といったクラウドサービスを利用する場合、顔認証でWindows OSにログオンした後、都度パスワードを入力する必要のないシングルサインオン(SSO)にも対応した。なお、「クラウド版」はSAML認証に対応しているため、その他のSAML対応サービスとも今後の連携を予定しているという。

 「クラウド版」の価格(税別)は、初回購入時に最低限必要となる、10名・12カ月分の利用権が3万6000円。追加用の、1名・12カ月利用権が3600円、1名・1カ月利用権が300円。なお1カ月の無料トライアルも用意されており、購入前の試用が可能だ。無料トライアルは7月20日より提供開始される。

認証ログの確認画面