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エムエム建材とNTTドコモビジネス、金属スクラップの資源循環トレーサビリティを実現するプラットフォーム「STELLAR HUB」を提供

 エムエム建材株式会社(以下、MMK)とNTTドコモビジネス株式会社(旧:NTTコミュニケーションズ株式会社)は12日、鉄鋼業・建設業・自動車生産など製造業の資源循環業務における効率化や企業の環境価値創造に貢献するIT基盤となる資源循環プラットフォーム「STELLAR HUB」を提供開始した。

 STELLAR HUBは、MMKが事業主体として提供し、建築物の解体工事や金属製品の製造・加工過程で発生する金属スクラップの資源循環に求められるトレーサビリティを確立する。

 日本の鉄鋼業はCO2の排出量が多く、カーボンニュートラルの実現に向け、鉄鋼・建設・製造業界では、鉄鋼生産時のCO2排出量削減が期待できる電炉鋼材の活用と、主原料である金属スクラップの調達に関心が高まっている。

 一方で、金属スクラップから鋼材製品に至る資源循環は以前から確立しているものの、金属スクラップから鋼材製品までを一貫して俯瞰(ふかん)できるデータ基盤はまだ十分に整っておらず、流通・リサイクルの情報は点在している。そのため、資源循環性などの環境価値をより客観的に示す余地が大きく、金属スクラップの資源循環の透明性と信頼性を一層高めるために、サプライチェーン全体でデータを取得・共有できる仕組みづくりが期待されているという。

 こうした状況を踏まえ、MMKとNTTドコモビジネスは、建築物の解体工事や金属製品の製造・加工過程で発生する金属スクラップの再資源化フローの可視化と資源流通に着目し、業界全体のDX実現に向けた共創事業として、サービスの提供を開始する。

資源循環プラットフォーム「STELLAR HUB」概要図

 STELLAR HUBは、建設業界などで発生する金属スクラップの取引情報を追跡する資源循環プラットフォーム。サービスでは、施主、デベロッパー、総合建設業者、解体工事業者、金属リサイクル事業者、鉄鋼メーカー、ファブリケーター、鉄筋・金属加工業者など、各プレイヤー間のサプライチェーンを横断し、金属スクラップの発生から、再資源化された電炉鋼材供給までのトレーサビリティを実現する。

 また、サービスのシステム仕様・運用において、トレーサビリティの適切性に関して第三者認証機関からの認証取得を予定しており、資源循環性を裏付けることができる鋼材「STELLAR HUB STEEL」を展開する。

 初期段階として、MMKが取り扱う資源の流れの可視化や認証の導入を通じて、流通形態の透明化を目指すことをSTEP 1と位置付け、サプライチェーンの透明性向上による資源の適正管理と健全な流通促進につなげつつ、段階的な機能拡張を行う。STEP 2以降において順次機能を拡張し、サービスをサプライチェーン上のユーザーが広く利用できるよう発展させていく。

 サービスのICT基盤には、NTTドコモビジネスが提供する再生資源循環プラットフォーム「CEMPF(Circular Economy Management Platform)」を採用している。CEMPFは次世代ICT基盤として、資源循環に必要なデータを一元管理し、トレーサビリティの確保や認証対応の機能を備え、さらに排出事業者と需要企業をつなぐマッチング機能などの機能拡張を予定しており、サーキュラーエコノミーを加速させる多様な機能を備える。

 MMKは、NTTドコモビジネスと共同での事業検討や、建設鋼材・製鋼原料専門商社としての業界知見・ノウハウの提供を行う。また、STELLAR HUBの事業主体として、対象企業のニーズに応じたプロモーション、および業界内での資源循環に関するコンセプトの普及を担当する。さらに、対象企業の要望・市場動向を踏まえ、サービス拡充に向けた新機能・追加要件をNTTドコモビジネスと共同で検討する。

 NTTドコモビジネスは、STELLAR HUBのシステム開発とサービスの運用、サービス拡充に向けた新機能・追加要件をMMKと共同で検討し、追加機能の要件整理・実装を主導する。また、将来的なシステム拡張やサービス拡充に向けて技術的な検証を行い、最新のICTソリューションを提供する。

 両社は、サービスにおける共創事業をさらに進め、企業のサプライチェーン全体のデータ連携を強化し、グリーン戦略の推進を加速する。サービスにより、業界全体での持続可能なビジネスモデルの構築、新たな提供価値の創出、そしてカーボンニュートラル社会の実現に向けた変革を牽引する。さらに、情報基盤のみにとどまらず、「循環型鉄鋼エコシステムの中核」として、透明性・信頼性・効率性を兼ね備えた未来志向のプラットフォームの実現を追求するとしている。